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EP:16-The Case-Book of Dazuma vol.1 〜⑤〜

殲滅者。

今件の黒幕にして過去の災厄の一部。



【Finishing Combat mode - Activity.】


が、それを真っ向から受け止める星の盾。

ダズマ達を庇う様に立つ、ブレードの放ったモノだ。

遅れて参加のブレード。

彼は捕まえた影武者を彼流に縛り上げて情報を聞き出していた。

その結果、後ろに何らかの組織がいる事は理解できた。

残念ながら、よく知らなかった様でそれ以上は聞けなかったが。

わかったのは...目の前の黒幕の正体。

「遅くなった、バディ。」

「遅いぞ、バディ。」

「何、取り調べが長引いてな。」

「もう終わった所だ。」

「終わった所で現れたあの黒いドヤ顔ゴキブリ野郎が黒幕だ。」

黒幕...売人もコルトも目の前の男に踊らされていたというのか。

腹立たしい...殺してやりたいがここは冷静に。

銃を構え。

「何者だ...名乗れ!!」

「お前如きにどうして...まぁ、いいか、大英雄...殲滅者(アナイアレイター)と言えばわかるよなぁ?」

「なッ...」

「そんな...」

殲滅者...過去に起きた内紛、通称"ミキシング事変"にて活躍し、英雄と呼ばれた者。

数多の命を奪い、数多を破壊し尽くした恐怖の代名詞。

事変解決後、姿を消したと言われていたが。

「で、その英雄様が何の用だ?」

インペリアルの切っ先を向けながら問うブレード。

彼も事変に参加していた身であり。

殲滅者の事も知っている。

「何で...お前たち如きに言わないといけないかなぁ!?」

が、答える気はない様で、斬りかかって来た。

「...ハッ。」

が、難なく受け止めた。

とんでもない威圧を感じているダズマ達と違い。

この男は大胆不敵に、余裕気な笑みを浮かべながら受け止める。

「おいおい、この程度か英雄様?」

「手加減してやってるんだよッ...」

「もう口開かねぇ方がいいぜ?小物臭丸出しだわ。」

「調子に...乗るなぁ!!」

剣から禍々しいオーラが溢れ出す。

その力に押し出されるブレード。

このままではダメージを受けるのでバックステップ。

「やればできるじゃねぇか、小物の英雄様。」

「ふん...貴様を殺すのは俺じゃない。」

そう言って、姿を消す。

入れ替わる様に鎧づくめな巨漢の男がバトルアックスを携えてやって来た。

そしてどこからか殲滅者の声だけ聞こえてくる。

「殺れ、我が弟子ケルンよ!!」

呼ばれた巨漢...ケルンはブレードを睨みつける。

どうやら1対1(サシ)がご所望らしい。

「つーわけだバディ、俺と踊りたいらしい。」

刃の背を肩に乗せながら、振り向く彼に。

ダズマは...安心からの笑顔を返しながら。

「あぁ...かましてこいバディ。」

「OK...ショートタイムロードショウの開幕だぜ。」

左右に広げた両手にリュンクスを召喚し高速回転。

小さな竜巻を宿して投擲。

ケルンの身体の周りを巡りながら傷をつけていく様に飛び交う。

気を取られているそんな彼の両肩と腹部を狙ってローグの弾丸を放つ。

威力がキャパオーバーだったのか、着弾と同時に大穴が空く。

両肩なんて弾け飛んでいる。

言ったらアレだが...見切った。

逆上して襲い掛かる。

安直な突進と振り下ろしを横に避けてリュンクスを掴んで直接叩きつける。

チーズの様に鎧が裂かれていく。

ゼロ距離でクロスを開く様に投擲。

まっ正面からぶつけられたリュンクスの勢いに押され、耐えるケルンだが。

隙だらけ。

透かさず背後に回り、エンドブロウダーをタッチ。


【Finishing Combat mode - Activity.】


「幕引きだ。」

右斜め下から斬り上げ。

左下へ下す様に振り下ろし。

斬り込んで。


斬り込んで。


斬。


斬。


斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬。


「はぁああ!!」


斬。


斬撃の五月雨にひたすら斬り刻まれたケルン。

鎧は勿論、身体もボロボロ。

星奏(せいそう)滅刹剣(めっさつけん)...これにて、終幕。」

残心と共に紡がれた技名が場に響くと同時に、崩れ落ちた。

声が聞こえない、もう殲滅者はこの場を離れたらしい。

インペリアルを粒子化させて仕舞い。

ここに来る前に連絡を飛ばしておいたのでチャールズももうすぐ部下を連れてくるはずだ。

黒幕を逃がしてしまったものの、売人と協力者を逮捕。

それに黒幕の"弟子"も捕まえたので殲滅者について吐かせるとしよう。

自分式聴取で。

指をバギボギ鳴らしながら思考を巡らすブレードだった。







今日は直帰。

直接報告は明日にするとして、今日はM4にて。

『乾杯!!』

クラナを入れて3人で打ち上げ。

多少糸を引く結果になったが、一応落着した今件の。

「2人とも、迷惑かけてごめんなさい。」

「気にするなミューセラミス、無事でよかったよ。」

「リーネット君...。」

「今度5つ星レストランでステーキとハンバーガー奢れな、それでチャラにしてやる。」

「ホプキンス君...うん!」

何はともあれ、彼女も助かり。

しかも彼女にとってはデートの予定(不確定)を取り付けたに等しいという大金星。

財布は薄くなるだろうが。

「良かったわね、クラナちゃん。」

「はい!!」

アリソンと感動を分かち合って酒をかなり煽るクラナ。

きっと数刻後にはトイレと何度目かの結婚であろう。

合唱。

その中、ダズマはブレードに向き直って。

「今回、お前と組めた事を誇りに思う。」

「俺も楽しかったぜ、明日で終わりなんざあっという間過ぎる。」

「...お陰で色々吹っ切れた。」

「正義のヒーローか。」

「ダメか?」

「いや、貫いて見せれば本物だぜ。」

「...バディ、終わってしまうんだな。」

「あぁ、そして次はダチ公になろうぜ。」

なんて、あっけらかんと返す彼に対し。

ダズマは笑みを返し。

「あぁ、よろしくな。」







翌日、締め。

「ほら、僕の言ったとおりでしょ?」

報告後、ドヤ顔でこんな事を宣ってくる課長。

ここまで大変だったのもあって瞬時に怒りが湧く。

2人揃って同時に。

偶然、互いに顔を合わせ。

頷く。

「課長、もう一つ済ませなければならない仕事があります。」

「え、そうなのかい?」

「あぁ、超重要な案件だ。」

「それは一体ぶげらッ」

2人の(ストレート)が課長の顔面を穿った。

万感の想いを込めて。

ひっくり返った課長を背に。

「飲みに行こうぜダチ公(友よ)。」

「望むところさ、ダチ公(友よ)。」

その場を後にした。

立ち上がる闇を背に、一つの友情が培った話。






to be continued...


今回はここまで。

閲覧ありがとうございました!


次回は月曜日!


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