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EP:16-The Case-Book of Dazuma vol.1 〜②〜

M4にて。

クラナはあれ以来、バーナーがプチトラウマに。

深刻な程ではないけど。


しかし、そんな苦手としている相手に助けられて未だ複雑な心境のダズマ。

隣では、何食わぬ顔で瓶ビールを飲むブレードとクラナの姿が。

ここはM4。

犯人を逮捕した後、ブレードが彼を誘ってここに連れて来た。

正直、断ろうとしたがクラナが間を取り持ったのだ。

そして彼がバーナー型のおもちゃを顔面に近づけて涙目になった所を2人で引きずって来た。

自分も何かされるんじゃないかと今も不安だが。

助けてくれたのは素直に感謝している。

が、自分は彼の誤認逮捕時に暴力を振ろうとして返り討ちに遭って腕を複雑にへし折られて。

詫び代わりに給料でかつ丼を払わされて。

苦手意識持つなという方が無理である。

「しかし、Bちゃんが刑事(デカ)ねぇ...」

「おいおいママ、これでも学生時代は品行方正と名高く...」

「どう見てもダウトだよ、ホプキンス君。」

「それ、こっちのクラナちゃんでしょ。」

成績こそ1位だったが、態度は暴君そのモノだった。

気に食わない教師すら当たり前のように足蹴にしていたのはアリソンも知っている。

というかその話を聞いたダズマは一つ気になっていた。

「ひょっとして...ホプキンスとミューセラミスは同じ学校の出なのか?」

「お前、あの能天気係長から聞いてないのか?」

「課長な…あぁ、いきなりバディを組まされるとしか。」

「...今度殴っとけよ。」

同意したかったが、辛うじて堪えた。

そして、ここにダズマを連れて来たのはただ飲みに来ただけではない。

「ママ。」

「はいはい、頼まれてたモノよ。」

取り出したのは一冊の封筒。

それを受け取り、中を見る。

そして直ぐにダズマへ回す。

何かと訝し気に中身を見つめるが。

「こ、これはッ!?」

「何が書いてあったの?」

揃って目を引ん剝く事になる。

実は今回捉えた売人は本命ではなかった。

売人に違いは無かったのだが、影武者だったのだ。

本物は今行方知らず...の筈だが。

封筒の中の書類にはその動向が細かく示されていた。

そしてその協力者の名前も。







協力者は警察の人間だった。

嘘だと喚き散らそうとした。

だが、そんなダズマの肩を優しく抑えて制したのはブレードだった。


"ママの情報は正確だ...裏にも通して手に入れた情報だからな。"


認めたくなかった。

...なのに。

「認めるしかないのか...。」

近くの公園で涼んでいるダズマ。

涼んでいる筈なのに、片手にはビール瓶。

飲みたい、飲んで忘れたい。

「その辺にしとけ、バディ。」

が、横からビール瓶を奪われ。

そのままラッパ飲みされる。

プハッと息を吐き出し。

「俺の分残しとけよ。」

「ホプキンス...。」

「...裏切りが辛ぇのは、当たり前だ。」

「...お前にも経験があるのか?」

「あぁ、俺の時は全員殺しちまった。」

「なッ…」


沈黙。


想像していたより、物騒で重たい単語があっさり出て来たのだから。

「まぁ...俺は悪い例だ、真似しねぇ方が良い。」

「...」

何があったのか。

聞ければ楽なのだろう。

聞いてはいけない気がする。

そんな...憂いを灯した彼の顔を見て察してしまう。

「で、どうするよ..."正義を遂行"するのか?」

「聞いてたのか。」

「お前が上司か何かと仲良く喋ってる内に、久しぶりに一本吸ってたんだよ。」

身体を消しながら。

実は喫煙も好んでいたブレード。

彼はキツいのを好んで吸う傾向にある。

ともかく。

「人が悪いな。」

「悪い奴だからな。」

「過去にミューセラミスを救ってるのに?」

「何だ、同級生ってのは知らねぇんじゃなかったのか?」

「恩人とは聞いていたんだ。」

「何だそれ...」

どういう聞き方したらそんな部分的に伝わるというのか。

まぁ、疑問は置いておこう。

「聞いたら武装強盗から彼女を護ったらしいじゃないか。」

「結果的にそうなっただけであって、俺は暴れただけだ。」

「素直じゃないが、本当は優しいとも聞いたぞ。」

「近々それを言った奴の面をウェルダンに仕上げてやろうと思ってんだが。」

「やめろよ...」

物騒な思考回路しているが、段々打ち解けて来た。

というか、慣れてきた。

彼は悪い人ではない。

「俺はそんな大それた事、出来ていない...。」

「先人切って突撃すんのにか?」

「あぁ、実はあれが初めてなんだ。」

「そっちがすげぇよ。」

へっへと笑って言ってくれる彼だが、次には真面目な顔で。

「正義って言葉に拘んの、何でだ?」

「...恩人が、俺に教えたんだ。」


...


世界は裏切りで溢れている。

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