EP:12 - KING BLADE . 〜④〜
叫べ、王の凱旋である!!
憧れが少女のピンチに舞い降りる。
斬り割く瞬間だった。
[舐めるなぁ!!]
パイプの触手が突然光りだし、ヴォーカイザーの腕に巻き付く。
[何ッ!?]
そのせいで必殺技を止められてしまう。
[まだまだぁ!!]
更に触手は身体全体に巻き付く。
締め付ける程に力強く、その凄い力で高く持ち上げ。
[潰れろォ!!]
[[うわぁああ!!]]
辺りのビルに叩きつけ、地面に叩きつけ。
最後に勢いよく投げ捨てた。
解放されたが、再び地面に叩きつけられたヴォーカイザーのボディはボロボロだ。
そこに先を尖らせた触手が五月雨突きを繰り出してきた。
[ぐッ...ぐぅう...]
[ハッハッハ!!死ねぇヴォーレンジャー!!]
触手は順調にヴォーカイザーのボディを削っていく。
攻防一体となったその攻撃に手も足も出ない。
このままではやられそうだ。
だけど。
「諦めるもんか...絶対に...絶対に...!!」
その時、脳裏を過る。
彼が教えてくれた合言葉。
"果てしなく困った時にはこう叫べ。"
その時、近からずも遠からず、微妙な距離の場所に。
"彼"はいた。
"彼"の耳元のインカムに向けて相棒は叫ぶ。
「我らが王の凱旋だ!叫べ!あの言葉を!!」
そんな事はつゆ知らず、一はおまじないの言葉を叫ぶ。
「GO!KING!GOォオオオオ!!」
[Wake up the BLADE!!]
どこからともなく返しの言葉が響いた時、金色の巨人が舞い降りた。
一はその姿に見覚えがあった。
それはかつて自身を救った憧れの象徴だったからだ。
全身に眩く輝く金色を身に纏い。
王の騎士鎧をモチーフにし。
頭部は王冠を模した角付きデザイン。
その姿は過去より洗練されて見えた。
あれこそが一のヒーロー。
正体不明の金色の巨人...金の機動外殻。
「何あれ...?」
「王様...?」
「一...あれってまさか...」
「お前たちが話していた奴か...?」
「間違いない...」
巨人は右手にガードが付いた片刃の大剣を召喚し。
背と脚部に取り付けられたスラスターから推進を吹かせ、敵機動外殻へ突貫。
[馬鹿め、真正面から来ても奴らと同じ...]
触手が巨人に伸びた時、それは斬撃を繰り出し。
触手を切断しながら高く飛び上がって背後へと回る。
[何...ぐわぁッ!?]
次にやってきたのは...鉄拳。
鋼鉄の鉄拳が敵機動外殻の腹部にめり込み、ぶっ飛ばした。
まるで遊んでいる様に敵ギガントを翻弄している。
しかし敵もただやられっぱなしではない、斬られた筈の触手を再生させ伸ばす。
瞬く間に金のギガントを拘束し、縛り付ける。
先程ヴォーカイザーは同じように縛られ、叩きつけられて大ダメージを負った。
このままではあの金の機動外殻も同じ目に...
なんて思っていたら、地が揺れた。
小爆発があの機動外殻を中心に起きていたのだ。
一達は知らないが、今、金の機動外殻が発した技はスーパーノヴァ。
身体を中心に爆発を起こすことで、周りを吹き飛ばす技だ。
金の機動外殻のパイロットがよく使う技でもある。
そのコクピット内。
「クソが!油圧がいまいちで動きがトロい!メンテ時間足りてねぇ!!」
[最近サボっていたよね、キングブレイドの世話。]
機動外殻型A・W - X-BS001キングブレイド。
スティーヴとブレードの最高傑作。
最近は使う事ないので最低限のメンテナンスしかやってなかった。
だが、この状況、そして一の話を聞いて動かすに至った。
召喚の呪文は【GO,KING,GO】。
彼が叫ぶか、彼が認めた者が本気でピンチの時に叫ぶと転送されてやってくる。
ともかく、今回は正体を隠しながら戦っている。
ヒーロー様の憧れを壊さぬ様に。
それはさておき。
「だが...決めるぜ!」
エンドブロウダーをタッチ。
[Finishing Combat mode - Activity.]
柄を両手で持ち、大剣の刃からオーラが立ち上がる。
それはまるで、千年を掛けて銀河を掛ける彗星を宿し。
押しつぶす様に。
「千年必殺撃ァアアアアア!!」
斬撃を叩き込んだ。
正しくとどめの一撃となり、敵ギガントは煙を上げて崩れ落ちる。
これにて終幕。
やったか!?




