EP:12 - KING BLADE . 〜③〜
説明しよう、ブレードは独善的な親には倍容赦ないのだ!!
今回は知人の親なので優しくしたがそうでなければ欠損部分を出すレベルである!!
その翌日の夕暮れ、また高天ヶ原。
ブレードはソニアと共にいた。
アニマはアリソンに預けている。
「そんな事があったんですね...」
一の内情に関してはソニアに話してもいいと確認済み。
どうやら、性別を公表する気らしい。
その上で堂々と今まで通りに振る舞っていくつもりらしいが。
「問題はその父親だ。」
「聞き入れてくれないんでしたよね...」
「最悪俺が乱入して半殺しにして無理矢理認めさせるつもりでいる。」
「ダメですよ!?」
「えー。」
勿論、そこまではやらないが最悪乱入は実行する。
それはアリソンとは別口の依頼での話である。
まぁ、まだ動くタイミングで無いのでこうしてゆったりしていた。
クレアヴォーヤンスは最近こそは違法A・Wの売人やその他物騒な連中が鳴りを目立たせてきたせいで、治安が悪化しているが。
ここ数年は平和だったのだ。
数年前に"ある事変"が起き、この国は混沌に包まれた。
その時に活躍し、恐怖の代名詞になった"殲滅者"。
数多を殺し、破壊し尽くした正体不明の英雄。
今はどこで何をやっているのやら。
尚、ブレードもその当事者の一人である。
まぁ、今ではそんな面影を見せないくらいに平和そのものだ。
なんて考えた直後に大爆発が起きなければ...だが。
「っ!?」
「おいおい...」
この間の轟音なんて比ではない。
音の元を見ると、この間の2倍の大きさを誇るゴリラ型機動外殻にパイプが触手の様に伸びている不気味な物体が。
すると、いざ出番だと4つのビークルがやって来た。
そう、4つだ。
「赤が足りません!」
きっと父親に足止めを食らっているのだろう。
さて、乱入タイムか。
「ソニア、俺は向かう所ができた。」
「はい、私はこの場を見ておきます!」
「頼もしいねぇ。」
指を鳴らすと、バイク。
「やっぱり、ブレードさんもヒーローみたいです!」
「ハッ...どうかね。」
そう遠くはない、ぶっ飛ばす。
エンジンフルスロットル。
久遠家の屋敷のエントランスホールにて。
親子が激しく言い争っている、当然一とその父親だ。
「通してくださいお父様...私は行かなければならないのです!」
「まだそんな夢を見ているのか、一!お前は女の子なんだぞ!」
「それでも、私は戦ってきました!」
「妄言は沢山だ...ぐぅっ!!?」
「有言実行アッパー。」
いつの間に入って来たやら、ブレードの拳が一の父の顎を穿った。
「あぁ、実に爽快。」
「ブレードさん!?」
「よぉ、ハジメ...遅いから来ちゃったぜ。」
大胆不敵にも現れた彼は殴り飛ばした相手の元へにじり寄る。
それは正に処刑人の如く。
しかし、そこは一家の主。
即座に立ち上がって。
「何だお前はッ!家族の会話に入...ぐぎゅっ!?」
胸倉を掴まれた。
眼前には真顔の圧。
「おい、手前のガキを無能だと決めつけてイニシアチブ取りてぇのか知らねぇが。」
空いた左手は一を指し。
「こいつは戦士で!ヒーローだ!男も女も関係ねぇんだよ!!」
「!」
「テメェが勝手にお嬢様扱いして!勝手に見合いさせようとして!箱の中に閉じ込めて飼い殺しにしようとしたガキは!テメェみてぇなふにゃちん野郎よりも男らしく一般市民を護ってんだよ!!」
「ブレードさん...」
「な、何を...言って...」
「親から離れるのが寂しいのか知らねぇが、テメェのガキはもう自分の道歩いてんだよ。」
そう言い捨て、開放する。
しかしまだ納得が行ってないようだ、もうちと言い聞かせようかと歩み寄ると。
「もう、良いでしょう?」
突如、場に響いた声。
物静かで、それでもどこか力強さを感じさせる凛とした声。
声の主は一を大人しめにさせ、髪をロングにさせた見た目の女性。
「母様...」
「怜...」
一の母、久遠怜。
普段は病弱な為に、寝室に籠りっぱなし。
その為、気持ちでは一に味方したくとも、夫によって出る事を許されなかった。
「あなたは自己完結が過ぎる所が傷ですね...一。」
「は、はい。」
「何をボサッとしてるのです、早く行きなさい一...いや、ヴォーレッド。」
「は、はい!!」
一は走り出す。
その前に振り返り。
「ブレードさん、ありがとう!!」
今度こそ走り出して行った。
そこから数分。
「とりあえず、依頼は完了だぜ。」
「え?」
ブレードは誰に話しかけている?
一の父はさっきから何が何やらで目を回すが。
「えぇ...一つはね。」
怜。
娘の事をどうにかしてあげたい彼女はある伝手でブレードを頼った。
「チッ...わかってるよ、後も任せな。」
「流石は私の元カレの息子ね。」
「本当どんだけ遊んでたんだよあのジジイ...」
「は、話の理解が追い付かない...」
簡単な話、どうにかしたかった彼女は元カレのアレクセイの伝手でブレードに依頼。
旦那を懲らしめると同時に、娘の後押し...それが依頼内容。
「さぁて、ロードショウには脇役が付き物だぜ。」
そして、娘の援護。
今回の彼は脇役を演じる気だ。
インカムをONにし。
「スティーヴ、準備はできてるか?」
[一応ね...お、合体できずに苦戦してるねぇ。]
「そこにいんのかよ。」
[そりゃね。]
とにかく、ブレードも外へ。
と、彼も行く前に。
「ちったぁ現実見な、クソ親父様よ。」
ーーーーーーーーーーー
「クソッ、一は何してんだよ!?」
現在、4体のビークルでそれぞれミサイル也バルカン也攻撃を仕掛けているが、効果が無い。
対して敵機動外殻は調子に乗る。
[ハッハッハ!その程度かヴォーレンジャー!!]
前の比でないサイズだ、腕を荒く振り回すだけでも驚異的。
[このまま兄貴の仇を取ってやる!!]
「あ、あれお兄さんなんだ...」
そして兄は死んでいない、捕まっているだけだ。
そんな事は関係ない。
足元をチョロチョロ動き回っているピンクコンボの挙動を読み。
[鬱陶しい、死ねェ!!]
踏み潰しに掛かる。
しかし難なく躱す。
その先に拳が振り下ろされてきた。
「ヤバッ...」
このままではお陀仏。
他に避けようもない。
『カノン!!』
他3人が叫ぶが、無情にも拳は振り下ろされていく。
恐怖の為、目を瞑っていると。
マシンが唐突に吸い寄せられるようにバックした。
そのまま宙へ浮く。
お陰で拳を避けられたが、何事かと周りを見回すと。
レッドスピーダーがこちらに向かっていた。
一が合体機能を起動した為、個々のマシンがそれぞれ勝手に動く。
『一!!』
「遅れてすまない、合体だ!!」
集結し、悠々しいその姿を作っていく。
合体完了。
『完成!ヴォーカイザーV!!』
「お陰で助かったわ。」
「いや、本当にすまなかった...でももう大丈夫だから。」
「一...。」
「功、色々ありがとう...ヴィノン、マセム、カノンも。」
とにかく、今は目の前の敵をどうにかせねばならない。
5人揃えば怖くない。
合体したことで敵機動外殻の胸までの高さにはなった。
ヴォーカイザーは右手に紫電を溜め。
[エレキアッパー!!]
[ぐわぁ!?]
溝に向けてジャンプアッパー。
思いがけない威力に、バランスを崩すが。
そこで終わりじゃない。
次に背中から羽を取り出し、そこからミサイルを飛ばす。
多量に。
[スプレッドミサイル!!]
[くッ...さっきとは桁違いだ!!]
更に、怯んだ所にプロペラブレードを取り出し。
[決めるぞ!]
[[おう!!]]
必殺の剛力一閃。
[[ヴィクトリースパーク!!]]
一閃が敵を...
勝ったな、風呂入ってくる。




