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EP:11-Real me. 〜③〜

まぁ、アレだよね…王道だよね。

自身は父母と自宅暮らし。

ソニアは学校の関係で寮暮らし…が、今は訳あって自宅に。

なのでソニアの予定を色々盗み見て確認するのは容易かった。

明らかに行き過ぎなのだが、彼女は自分でそれに気づいていない。

何はともあれ、ソニアの行き先がイタリア文化主体のエリア【ルネッサンシブ】だとわかった。

ハンチング帽、コート...それなりの変装をして顔を隠し、後を追う。

これはストーキングではない、愛だ。

そう自分に言い聞かせてキングダムの駅から電車に乗る。

そしてルネッサンシブに着き、駅前にある待ち合わせ場所としても有名な大噴水にてソニアの姿を発見。

携帯端末を眺めて下を向く彼女を、遠くから双眼鏡を使って眺める。

すると、そこにやってきたのは...ブレードとアニマ。

2人が現れて、ソニアは顔を上げる、それも凄く嬉しそうな顔で。

ここで察する。

自分の妹が逢引きを行っていたのは彼だったのだ。

知り合いが少なく、仕方なく顔見知りの人間として彼を頼ったが。

いけ好かないそりの合わない苦手な人間筆頭の彼を。

そもそも相談する相手を間違えていたらしい。

そうと理解すると殺意を込めた目線を彼に向ける。


が。


刹那でもっと上位の殺意を返された、彼に。

死角が無さすぎる、怖い。

だが、彼の言葉を思い出し、見守る事にする。

下手に邪魔すればそれこそどうなるかわからない。

自分が関わった中では間違いなく、最強種のランカーなのだから。

それからずっと、見ていた。

車が近づいてきて、彼が妹を庇うのも。

妹と幼子が美味しくランチを楽しんでいる間に代金を払っていたり。

自分も知らなかった妹のオタク趣味を理解している処か楽しく言い返したりして。

その間も幼子を仲間外れにすることなく、ちゃんと会話に入れていたり。

思ったよりちゃんとしている。

彼は自分が思っているより誠実な人間なのでは...?

そう思っていると、自分の端末にメッセージが。

{俺は誠実でもなけりゃ真面目でもねぇし面倒見も持ち合わせていねぇ。}

何故分かった。

心でも読めるのだろうか、だとしたら更に怖い。

更にメッセージ。

{お前の顔、わかりやす過ぎ。}

自分は双眼鏡を使って見ているのに...と思って彼の顔をよく見ると。

インカムからモノクルが出ていた。

つまり、そのズーム機能を活用して遠くから見ているのだ。

しかし、何の為に?

隣で同じく疑問に思っているソニアがブレードに尋ねるが、対してブレードはこちらを指差す。

バラしたのか?

いや違う。何やらソニアがキラキラ笑顔になっているから違う。

幼子も目をキラキラさせている...自分も後ろを見て見る。

そこには、超有名どころのジェラートショップが。

...頭も回るようだ、今日だけで彼の株が妙な上がり方をしていく。






ーーーーーーーーーーー






色々楽しんで、もう日が沈んでいる。

今は4人共同じ電車の同じ車両に乗っている。

勿論、チェリムは離れた場所に座っているが。

キングダムまでソニアを送り届ける。

どこだって夜は物騒なので最後までエスコートしておきたいもんだ。

着いて、昨夜も歩いた遊歩道。

茂みの壁がまた味になっている。

やはり絵になる街並みだと、感傷に浸っていると。

「うわぁッ!!」

唐突な悲鳴...どこかで聞いたソプラノボイスだ。

上から聞こえて来たのでソニアとアニマも上を見上げる。

すると何という事でしょう。

「どいてぇええ!!」

深緑色のドレスに身を包んだ少女が落ちてきた。

落ちて来たそんな少女。

「げふぅ!?」

の、土手ッ腹にラリアットをかますブレード。

「ブレードさん!?」

「おー、にぃクリティカル。」

「ハッハー、挨拶代わりさ。」

と、理不尽な一撃を貰った少女を米俵の様に担いで、その場を離れる。

当然、チェリムもついてきている。

ソニアとはここでお別れのつもりだったが、ソニアも気になる様でついてくる。

近場にあったとあるバーへ。

扉を開けると...何とも妖艶な雰囲気を発する空間へ。

カウンターの中には、スパンコール付きの派手な赤いドレスに身を包んだ。


髭面の男性がいた。


「よぉ、ママ。」

「あらBちゃん、何時ぶりかしら。」

「昨日。」

「わかってるわよ。」

昨日、彼が寄っていたのはここである。

ここはオカマバー【M4】。

マスター...ママ、アリソンはマハロの大家でもある。

ブレードとは中学生時代からの知り合いだ。

「あら、その子が"噂の"ソニアちゃんとアニマちゃん?」

「へ、噂ですか?」

「...あぁ。」

「あの破天荒極めた人格破綻者と有名な暴虐人ブレード・E・ホプキンスが女子高生と幼女を連れ回してるって評判よ。」

「相変わらず誤解招く言い方だなおい。」

事実である。

元々、この辺にあるアレクセイの屋敷で暮らしていたので。

最近ここらに来た人間と若者以外は割と彼の事を知っている。

"要注意人物"として。

「それで、その担いでるお嬢さんは何かしら?」

すっかり忘れていた、ブレード以外。

深緑色のドレスに身を包み。

明るい場所で見たらどこか見覚えのあるボーイッシュな顔...というか。

「一...さん?」

「そうだな、おいハジメ、起きろ。」

と、呼びかけながら脇腹に擽りを入れる。

続いてアニマも。

「うひっ...うひゃはははは!!」

すると直ぐに反応が。

何はともあれ、覚醒。

「ちょっ!ホプキンスさんもうやめてっ!」

が、ブレード達は指を止めない。

処かエスカレート。


数分後。


息も絶え絶えであられもない姿を晒す一の姿が。

どこかえっちぃ。

「Bちゃんやり過ぎよ。」

「楽しかった。」

「たのしかったー。」

と、アニマの背丈に合わせてハイタッチ。

その後ろで見ているソニアも引き気味。

少し息を整えた一はアリソンに出されたオレンジジュースを一口飲み。

まるで観念したかの様に口を開く。

「見ての通りだよ...俺は女の身体をしている。」

"身体をしている"...その言い方に引っかかりを覚える。

つまり、自分は少年でありたいと考えているのか。

そして着ているドレス...素材も良い物を使っている。

名家の令嬢の可能性が高い。

先程上から降って来たのは何故?

あの場でよく見ると彼女が落ちて来た方向の屋敷の窓が開いていて、何か布が除いていた。

考えられるのは家出...何故?

昨夜の功が彼女に告白していたのを考えると...

「家で見合いの話でも切り出され、脱走を決めたか?」

「あ、凄い...当たりだよ。」

「相変わらず鋭いのねBちゃん。」

「流石ブレードさんです...」

そしてそれを幼馴染である功に相談したが。

功は功で昔から一に対する想いを募らせていた。

なので告白し、男として生きたい一に拒絶され。

その上、恐らくだが次の日である今日、無理やり見合いをさせられそうになった。

感情がキャパオーバーを起こした一は家出を決意した。

「俺...帰りたくない...。」

「ですけど...他に行き場所は...あ、他のメンバーの方などは?」

「家知らない...」

「そうですか...」

そこまで深い仲にはまだなってないらしい。

ここで功の事を聞かないソニア。

彼と何かあったのを察したのだろう、目敏い娘である。

その中、アリソンが名案を思い付いた様に。

「Bちゃんの家に泊まるというのはどうかしら?」

「は?」

「え、でも悪いんじゃ...」

「大丈夫よ、ね?」

黒い笑顔をこちらに向けて威圧してくる。

うん、逆らえない。

アニマはアニマで、一の服の裾を掴んで。

「...行こ?」

「行く!」

イチコロである。

誰も彼女には勝てない。

この後、ソニアを送り。

一を連れて自宅へ向かうのだった。






to be continued...


今回はここまで。

読んでくださってありがとうございました!


次回は水曜日、今週も絶対ェ見てくれよな!!

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