EP:09-Flare Dance. 〜②〜
続くかと思われた戦い。
一方、スサノオが残る居酒屋では。
かと思われたが、男が唐突に動きを止める。
左手のひらをこちらに伸ばしてきた...「待て」の意味合いだろうか。
耳元に手を当てているのはインカムで通信でもしている様だ。
やる気も削がれたので待ってやる。
すると、通信を終えたのか武器を仕舞ってこちらにスタスタやってきて。
頭を下げた。
「失礼した、標的違いだった。」
華奢な見た目と違って低く、渋い声だ。
「あーいいよ、久しぶりに骨のあるやつとやりあえて楽しかったぜ。」
「かたじけない...では。」
男の立つ場に大きな火の手が上がり。
消えた頃には灰だけになっていた。
テレポートの類だろうか、だとすれば便利な技である。
人のこと言えないか。
[何だったんだろうね。]
「さぁな。」
とにかく、依頼完了だ。
おまけが長引いてしまったが。
そして、これで終わりでは無かった。
ーーーーーーーーーーー
その頃、居酒屋にて。
出撃したブレードに代わってスサノオと対面になって座るシスカ。
手元には彼が飲んでいた熱燗。
新たに頼んだ奈良漬けをアテにぐびぐび飲んでいる。
柔らかくも厳格なイメージをメディアで晒している彼女だが、今は形無し。
どことなく気まずそうにしているスサノオ。
そんな彼女に。
「あらごめんなさいね、基本お堅いキャラを演じているものだからこういう所ぐらいね。」
なんて、気さくさ全快で話しかけるシスカ。
家ですらも堅いイメージで押し通す彼女の素顔である。
「[その...大変なんですね。]」
「あら、貴方ほどじゃないわ...公演も様々な場所で立て続けにあって大変でしょう?」
「[ッ...]」
「さっき坊やが貴方を"スー"と呼んでいたわ、それで察したの。」
「[そ、それだけで...]」
空軍元帥の慧眼は伊達ではない。
他にも理由はいくらかあるが、今はさておき。
「それで、どうなのかしら、お芝居の世界は大変?」
「[いえ、とても充実しています。]」
「素晴らしいわ、これからもファンでいさせてね。」
「[元帥が...私のファンに...?]」
「えぇ、いけないかしら?」
「[い、いえ、光栄です!]」
「良かったわ、頑張ってね。」
なんて、ほんわかしていると。
轟音。
地響きが鳴り響く程の轟音が外から響いた。
店内は混乱で溢れかえる。
しかし、その中でシスカ1人は冷静だった。
「狼狽えないで!店長さん、倉庫はあるかしら?」
「あ、あぁ...倉庫に。」
「では皆さんを連れて行ってください...皆さんは押さずにゆっくり店長さんについていって奥で非難して下さい!」
彼女の指示通り、店内の客は非難を始める。
「[私は誘導を手伝おう。]」
「助かるわ、スーお嬢さん。」
「助かります、こちらへ!」
スサノオはコーニッシュに連れられて客の避難誘導に。
しかし直ぐにコーニッシュは戻ってきて。
「ヴィネット元帥も早く...へ?」
目撃する。
シスカが光を放っている所を。
「聖なる高壁。」
そして両手を地面に翳すと。
店全体を巨大な光の壁が包む。
「暫くは時間を稼げるわ...後はBの坊や次第ね。」




