EP:08-Drink and dance!Samuraism. 〜②〜
お偉いさんにだって表裏の顔がある。
どっちでも彼は関係無いが。
「随分と動きに遊び心が入ってんじゃねぇか堅物君。」
「君に勧められたアニメや特撮を見たからかな。」
翌日、マハロの裏で組手を行うブレードとケイン。
端で眺めるのは美沙とゴラム。
「お二方、眼で追うのがやっとでしたぜ。」
「シューダン、君とは前に組手を行ったが僕たちは所謂スピードタイプ...パワータイプの君ならその体格を生かした戦法が取れる筈だ。」
「アドバイス痛み入りやす。」
順調に馴染んでいるケイン。
そして美沙は。
「何だか今日のオーナー...スサノオ様に似た動きしてましたね?」
スサノオの基本的な動きは"忍者"。
軽く、雲を意識するかのように軽やかなスタイル。
「スサノオ...今流行りの演者だな、そういえば今日はいつもと動きが違うと思ったが...」
「やっぱり、参考にしたんですね?」
「あぁ、本人に見せてもらった。」
「本人に!?」
「おぉッ!?」
眼にも視えぬ速さでブレードの懐に入る美沙。
初めに襲い掛かって来た時にこの動きであれば危なかった。
さておき。
「ど、どこでですか!?」
「さぁな、場所は本人の要望で伏せるがあったのは偶然だ。」
「運がいいんだな、ホプキンス。」
「星がそう導くだけさ。」
今日の組手はここで終了。
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ジパング...名前の通り日本をモチーフにしたエリア。
そもそもこの国の始まりは日本とアメリカが結託して生まれたプロジェクトである。
なので幾分かセントラルとジパングだけ優遇されたエリアとなっている。
今回、彼がここに寄った目的は観劇。
ソニアから誘いを受け、偽・歌舞伎座シアターへ。
美沙はシフトなので行けず、仕方がない。
毎度楽しみにしてるのだ、演技も、立ち振る舞いも。
心を踊らせていると、入り口近くで見知った顔。
世代としては自分の義父であるアレクセイより一回り程年下で。
空軍の元帥を張っている。
「あら、Bの坊や。」
シスカ・ヴィネット。
お忍びなのだろう、ぴっちりとした軍服スタイルとは違ってプライベートを思わせるラフなシャツとジーパンスタイル。
「よぉ、あんたもこういうのに興味湧くんだな。」
「それはもう、今をときめく人気演者ですもの...あなたも目当ては同じかしら?」
「おうよ、スサノオ。」
「いいわよねあの子、仕事柄いつもは観に行けないけど。」
「俺はある伝手からチケットをいただいてるからな。」
「そういえばウチの子がお世話になってるのよね、感謝するわ。」
「...あのジジイを殺していいか?」
確実にアレクセイのタレコミである。
「私の元カレよ、半分にしてちょうだい。」
「聞きたくなかった情報だぜ...」
そもそも歳離れてるだろうに…勿論アレクセイが上。
そうこう話していると、特別席へ。
2人揃って。
「俺ここなんだけど。」
「奇遇ね、私も。」
「...」
「いや、本当に偶然なのよ...特別席を頼んだらここになったの。」
「そういう事にしといてやるよ。」
「だから本当ですって。」
本当の事である。
何はともあれ、観劇開始。




