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EP:06-Heroismer on Stage. 〜③〜

戦闘。

いや何事にしてもいるよね、誰かのせいにして開き直る人って。


成 敗。


3日後。


マハロにて、唐突にドアが乱暴に開けられる。

コーニッシュだ、鬼気迫る如く燃え上がっている。

「ここのオーナーに話があります!!」

「ドア壊れんだろうがぶっ殺すぞ。」

「ごめんなさい...」

鎮火。

さておき、ブレードは彼女を自室に連れ込む。

「で、何だ?下らねぇ用だったらベッドに付き合ってもらうぜ。」

「一大事ですのよ!」

「お、怪盗モード。」

説明しよう、彼女は怪盗としての時だけお嬢様口調になるのだ。

いや、よく考えたら最近ずっとこの口調では?

さておき。

「あなた、ネットニュースは見まして?」

「もしかしなくてもスサノオの件か?」

昨夜、スサノオ宛てに果たし状が届けられた。

それも内容公開式で。

「てめぇを襲って俺らが上だって証明するから大人しくボコられに来いってチープにも満たないゲロ以下の文章の事だろ?」

「そうですの!!」

何かツッコめやと少し拭き足りない感覚で尻を掻く。

「で?」

「私をあなた達の仲間に入れてほしいですの!!」

「それは歓迎だが、現状何もできないぜ。」

「はい?」

「スサノオの助けになりたいとでも考えてんだろうが、あちらさんから依頼でも無い限りこちらはどうしようもねぇって訳だ。」

そう、ランカーは依頼が無いと動けない。

特例として、自身の身に危険が及んだ時ぐらいだ。

この間のフェミニアンを相手取った時も警察からの依頼として動けたし、アグリシアの屋敷に忍び込んだのもリンの依頼として。

「だったら前言撤回...勝手にしますわ!!」

望みの答えを貰えなかったからか、荒々しく部屋を出て行った。

「そこで自分が依頼すると言えたら賢いんだがな。」

「良いのかい、何も言わないで。」

そこで言葉を入れるのは隠れてこの部屋にいたスティーヴ。

彼女が来るのもブレードにはお見通しだった。

「良いんだよ、勝手に動いてくれるらしいしな。」

「君らしい...例のブツ、できたよ。」

「仕事が早いな相棒...じゃあ、今宵のロードショウはパーティーナイトと行くか。」






野次馬が集まる、夜のセントラル3番街中央通り。

身なりの整ったふくよかな体系の金髪男性が取り巻きを連れて立っていた。

「聞いてくれ諸君!」

演説の始まり。

「スサノオという者は卑怯にも顔を隠し、男女問わずこの国の愛を貪ろうとしている!!」

彼は数日前に想い人に告白し、フラれた。

確かにその娘はスサノオの大ファンだったが、そもそもそうでなくても彼にチャンスは無かった。

それを認めたくないが為にスサノオに八つ当たりを図っているのが現状だ。

「貴方方が愛されないのは貴方方の責任でして、スサノオ様は関係ありませんわ!!」

「誰だ!?」

路地の裏から...フロンティーヌ。

片手には得物の両剣が。

「美少女怪盗フロンティーヌ...スサノオ様のファンとして、代わりに貴方方を成敗しますわ!」

「そうか...スサノオは臆してこんな少女を寄越したか!!」

スサノオの印象を悪くしようとワザと大声で叫んで言う男だが。

実は民衆は既に男を敵として見ているので無意味な事に気づかない。

味方なのは取り巻きと、同じく僻んでいる者ぐらいか。

それに気づかず、自分に酔っている男は周りに指示を出し。

取り巻きが彼女に襲い掛かる。

大振りに襲い掛かる太い腕を避け、足元を引っ掛ける。

追撃をしようとしたが、背後からの殺気に気づく。

躱し、両剣を振るおうとする。

だがそれもできず、自身を狙う銃口に気づいた。

金髪の男が構えている。

躱すか、弾くか。

迷っても先程転がした取り巻きも体制を取り戻してきた。

魔法が使えれば...この間まで盗んだ違法A・Wにどれ程依存していたかを思い知らされる。


その時、一筋の閃光が差し込む。


男の銃を握る手に。

「ぐあッ...」

それはナイフだった。

痛みに耐えかねて銃を落とす。

男は手を抑えて、ナイフの飛んできた方向...上を見る。

「誰だ!?」

そこに立っていたのは、黒い影。

マント、帽子、仮面。

「スサノオ...様?」

「[如何にも。]」

加工が掛かった声が響く。

マントを翻し、刀を構える。

「[お嬢さん、ここは私に任せてほしい...私が受けた決闘だ。]」

「スサノオ様...」

「ようやく表れたか...臆病者め!!」

男は今度は折り畳み式長剣を携える。

「スサノオー!!」

「[フッ!!]」

繰り出されたのは突き。

スサノオは難なく弾く。

しかし取り巻きもいる。

スサノオは取り巻きの腕に刃を当て、次にそれぞれの胴を薙ぐ。

神速で繰り出された技に、成す術なく崩れ落ちる。

「なっ...僕の下僕が...」

「[安心すると良い、峰打ちだ。]」

証拠に、刃に血は一滴も付いていない。

余りにもその姿の決まり様に男は激昂を強める。

「貴様はいつもそうだ...そうやって恰好をつけては周りの目を惹きつける。」

残りは彼一人。

切っ先をスサノオに向け、睨みつける。

「貴様の様な者がいつも僕の物語に水を差すのだーッ!!」

勢いの乗った刺突。

怨嗟の叫び。

動機である、僻み。

仮面の中で感じたのは...哀れみだった。

「死ねェ!!」

「スサノオ様!!」

刺突に向かって、スサノオは真っ向から歩み寄る。

自身の刃を峰のまま、逆手に変え。

男の刃先が貫く瞬間。


霧散した。


「なっ!?」

「[お前の物語(与太話)は終わりだ。]」


【Finishing Combat mode - Activity.】


声と電子音が響き、霧散した筈のスサノオが男の前に現れる。

そこに斬りかかるとまた霧散し。

背後から男に斬撃を繰り出す。

痛みを感じた方へ斬りかかるとまた霧散し。

再び背後より斬りかかる。

瞳で姿を捉えても、また霧散し、斬りかかる。

気が付けば無数に増えたスサノオの刃が彼を無数に叩きつける。

止んだ時、男はボロボロの姿で崩れ落ちていた。

「[星零(セイレイ)斬響刃(ザンキョウジン)...サラバ。]」

刃を鞘に仕舞い、再び霧散する。

「[諸君、また劇場で合おう!]」

その台詞を最後に、今度は姿を現さなかった。

「スサノオ様...素敵ですわ...。」

感動に咽び泣くフロンティーヌを背に。

ダ、ダレナンダコノスサノオノショウタイハー

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