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EP:04-It doesn't matter. 〜①〜

第4話。

彼にとっては国家権力なんぞ紙切れそのもの。


本作品はフィクションであり実在する人物や団体・国家あるいは思想とは全く関係ございません。



表紙です↓

https://twitter.com/poh_YmikuIMZVQ/status/1380715441476096000?s=19


セントラル警察署。


「どうなっているんですか!?」

そこで勤務する婦警...クラナ・ミューセラミスは気が気でなかった。

怪盗の容疑で逮捕されたのが自分の友人だったからだ。

「怪盗は女ですよ!どうして彼を逮捕しているのですか!!」

「しかし、被害者の女性が彼を指さしていて...」

「彼の話は!?」

「いや、その...聞こうとしたらダズマ君が...」

「そんな!?」

ダズマ・リーネット。

正義感に満ち溢れた自称ベテラン刑事。

しかし頭がかなり固く、人の話を余り聞かない。

一番性質が悪いのは、こうだと頭の中で決めたことは決して曲げない。

特に、今回は被害者の女性がこれでもかと泣きつく様に自身が指さした男を犯人だと言ってきたのだ。

庇護欲を掻き立てられたダズマは容疑者の男性をキツく問い詰めて吐かせる事をその女性に誓う。


乱暴な手を使ったとしても。


って、なるのをわかっているからこそ焦るクラナ。

別に容疑者の心配をしている訳では無い。

寧ろ逆に...

「ぐぎゃあああ!!」

その時だった、夥しいボリュームで男性の悲鳴が聞こえて来たのは。

「な、何だ...」

「やっぱり...」

クラナは頭を抱えながら取調室に近づく。

すると彼女の想像通り。

ズタボロのダズマとそれを足蹴にする容疑者...もといブレード・E・ホプキンスの姿があった。

よく見るとダズマの左腕が見るに堪えない程に青く変色して折れ曲がっている。

「ホプキンス君...。」

「よぉクラナ、カツドン奢ってくんない?こいつの金で。」

そう言ってブレードはダズマのケツを蹴り飛ばす。

ひぃひぃ聞こえるが2人揃って無視。

「カツドンって...あぁ、かつ丼の事ね。」






ーーーーーーーーーーー






話をまとめるとこうだ。


大人しく誤認逮捕される気はないブレードは勿論、弁論を始めるがダズマは聞く耳を持たず。

勝手にヒートアップしたダズマは初っ端から胸倉を掴んで脅しを掛けて来た。

自分では正義感のつもりだったのかもしれないが、端から見ればただの恐喝である。

殴りかかろうとする右手を見て。

話を聞く気が無いと判断したブレードは大人しく殴られるつもりは無いので、自分の胸倉を掴む左腕を掴んで、引き寄せ。

顔面に豪快なラリアット。

そして掴んだままの左腕の二の腕に上から容赦なしのエルボーを入れる。

魔力で底上げした威力で。

すると、まるで貧相な木の枝の様にポッキリと悲惨にひしゃげて。


今に至る。


まぁ、クラナからしたら予想通りだ。

こと細かく。

「教育しとけよ、このエネルギッシュ君。」

「その前に少しの間休職だよね彼...はぁ...」

現代の魔法医学があれば骨折など数日で完治だ。

その後、本当に彼の金でかつ丼を2人分頼み、取調室で食べる。

彼女はブレード、そしてスティーヴとメアリーの高校時代の同級生だ。

堅物な優等生だったが巻き込まれるように彼らに様々なスポットに連れまわされ。

次第に彼らと同じようにフランクな一面を持つようになった。

「んで、パソコンは?」

「あるよ、ほら。」

クラナは自身が携帯しているノートパソコンをブレードに渡す。

「ネットにも繋いであるよ。」

「流石だぜ優等生...っと、あったな。」

調べて出て来たのは...フェミニアンのホームページ。

メンバー表を見ると、幹部辺りは顔写真が貼ってあった。

その内の一人を見ると。

「この人...」

「あぁ、そんな気はしてた。」

黒髪だが、見た顔つきとグラマラス風の身体。

No.3...ウェンディ・ミルトン。

「さっきのはヅラだった訳だ、そんで自分達に歯向かう俺を陥れようとさっきの茶番を画策した。」

「マズイよ...課長がもう返しちゃったの...」

「無能上司だな...焼き入れとくか?」

「先輩に頼んどく...」

「刑事さんならやってくれるか。」

チャールズは彼らの学校のOB先輩である。

そしてクラナの上司。

「警部さんだよ、この間昇進したんだから。」

「知ってるが俺にとっては永遠の刑事さんだ。」

学生時代からこんな感じだ。

「そんで、あの怪盗騒ぎもきなくせぇ。」

「そうだね、目撃証言が疎らだったり。」

「俺が見た風貌は黒い衣装だった...それも目撃証言の一つだったが。」

「けれど元からあった噂は白装束...今でもあるよね。」

「つまり。」

『偽物がいる。』

フェミニアンが怪盗の噂を利用して悪事を重ねている。

「けれど、これだけじゃ証拠が弱いよ。」

「何かありゃいいんだが...まぁ、スティーヴにでも聞くか。」

武器と同じく粒子化してかくしていた携帯端末を取り出す。

すると、通知がいくつも入っているのを確認できる。

相手はほとんど...リン・メイリン。

即座にコールバック。

「おいチャイニー、どうし...」

[シャチョさん!!ボクのペンダント知らない!?]

「うぉッ...はぁ?」

唐突に何言ってるんだこの娘は。

なんて呆れてると。

[帰り道で黒いマント被った奴とぶつかったら無かったんだヨー!!]

「!!」

黒いマント。

「おいチャイニー、お前とぶつかった奴の特徴をこと細かに教えろ!」


彼女と隣で宥める美沙から聞けたのは。


黒いマントを被っていて。

小柄で。

帽子を被っていたがツインテールらしき髪の束が見えた事。


そこから先程のホームページをチェックすると。

No.4...リサリン。

ドが付く程のぶりっ子で男を手玉に取って見下すと評判のフェミニアン幹部。

それでも噂程度なので未だに騙される男はいる。

元日本の地下アイドルの様で表記名は偽名である。

「おい、今送った写真見たか?」

[あー!こいつだヨ!]

「でかした、チャイニー!」

ブレードは即座に情報を纏める。

「クラナ、これをコピーしてくれ。」

「ガッテン、だよ!」

こうして、偽怪盗の調査がブレードに正式に依頼されることになった。

「じゃあ送っていくよ、もう上がりだし。」

「そりゃいいや、ついでにウチで飲もうぜ。」

「じゃあお言葉に甘えるよ!」

クラナは署内の処理を終えて、ブレードと合流し、署を出る。



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