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森のキャラバン  作者: 森のキャラバン
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平民の平民によるサミット

お金の要らない世界って、昔あったよね?

正しく使われない税金なら、払わない手が…。

今の時代は、たぶん歴史的転換期で、子供でも分かる、働けど働けど、楽にならざり~の惨めな階級と、VIP待遇の二極化に分かれて行く。そして、それに不満を持つ大勢のまともな人が世の中を変えたいと望んでいること・・・。


洞爺湖サミットがあるが、アメリカのトウモロコシを燃料にする、エタノールを精製する時、CO2を出すがそれは計算されていない。


「それよか、食べ物を機械に食わせるのは、いかがなものか?」

しょっぱなに、ゴロスケが言った。


「もう一つ盲点があって、食べ物をバイオエタノール化することによって、CO2は減らすどころか、総量は変わっていない。だって、砂漠にトウモロコシを植える訳じゃないんだから、酸素を新たに供給することには、ならない」

スンちゃんが付け足した。


「あ~、そっか」


地球温暖化で、北極の氷が解けて、海水が薄まれば、上下南北の海流が起らなくなり、北半球は凍りつくという、映画『デイアフタートゥモロー』も、二十年後にあり得る話だそうだ。


「どうする?氷河期が来るぞ」


「ただ、その温暖化っていのも、地球のサイクルだって説があるけど・・・」


「言えるのは、温暖化を理由に、ゴアさんがノーベル賞を貰って、原発を推進しているのと、アメリカの農家が、儲かるトウモロコシで、遊興している。アフリカかどっかの国の貧しい人々を搾取しているってこと。日本も、賞味期限の食べられる物を堆肥にする。その恩恵に与れない人たちも大勢いるのにな~」


「現に僕たちもすれすれの生活で…」


自分たちの知らないうちに、そういうシステムが出来上がっていて、何をきっかけに変えられるかが、分からないけど。


「最近賞味期限が短くなったのは、捨てさせて、また買ってもらうのは、ひどい!」


「三十%引きでも、売り切れば無駄にならないものを。捨てる手間を考えたらこの方がよくねぇ?」


「捨てずに使えば、食べ物の物価はもっと安くなるんじゃないの?」


「味の濃い~生ゴミって堆肥にできる?駄目って聞いたけど。少なくても家庭のコンポストで塩分の入った煮物や油ものなど、味の濃い残り物と柑橘類の皮は除いたよ~な~」


「農家は、ハウス栽培などして、手間をかけ、お金をかけ作物をできるだけ高く売りたいし、消費者は、できるだけ安く買いたい。そこにギャップがあるけど、知恵を出し、いい選択をすればやがて方法が見つかる筈だよね」


「ビニールハウスの野菜は、身体によくないって聞いたけど、ドイツなんかではね」


「旬の元気な安い野菜を、本当は食べたい消費者と、手間とお金を掛けない旬の元気な野菜を、近所で手に入れる最短流通システム(フードマイレージの点から、何のことはない地産地消)を作る」


「それなら、ガソリン車が高いから、馬で物資を運ぶとか!」


「道端の草を食みながら、その辺に馬糞落として行ったりしてね~」


アハハハ~


「観光地でお客さんを馬車に乗せて運ぶのを見かけたことがあるけど、そうとう臭かったよ」


アハハハ


「黄色いコンテナ一つで、ワンコンテナ!」


「ワンコンテナ分の野菜をみんなの野菜即売所に卸しに行きます」


「替わりに、ワンコンテナ分の地粉や、海草を貰います」


「軽トラック一杯分で、ワントラック!」


キャハハ


「それ、いいね~」


「松野さんとこで、食べたお昼の六人分を、六人がワントラック分の山の薪を運ぶのを手伝います」


「それで、チャラ!」


「農家ならではの、地域通貨だな~」

大下さんの感想。


「物々交換なら、税金払わなくて済むもんね」


「国民みんなが、物々交換しだして、国に税金が集まらないってさ!厚生労働相が、七年度の厚生年金と国民年金の積立金の運用損が過去最大の五.八兆円だったと発表したことを思えば、痛快だよな」


「国民が知らぬうちに、お金が消えている。そんな危険な運用なんかして欲しくないよね」


「キャスターの言う、未来の子供たちに、“君たちに残っているのは、借金と住めない環境です”って言いたかないしね~って、そらそうだ~」


「僕たちが子供の頃の、未来社会は、夢があったね。ロボットや、壁掛けテレビ、空を飛ぶ自動車のようなもの」

スンちゃんの幸せな時代だった。


「一部は、叶った。だけど、こんなに精神が病むなんて思いもしなかった」


「世界中の大勢の人々が、正義を求めているってこと」


正義、雪ネェが好きなセリフだ。


「この世の中は、おかしいっ! て口に出していること」


「そうして、誰がズルイことをしているのかを、みんなが、気づき始めていること!」


「今までは、ひどい労働条件だったけど、勇気を出して、立ち上がり始めていること」


「行政改革の名のもとに、世の中がだんだんおかしくなって行って、でも、甘い汁を吸ってる人の存在がおぼろげに見え出したこと?」


「ネットで、情報が流れていること」


「だからと言って動かないけど、かなりの数の人がもう知っていること」


「自分ところは、環境に優しい企業ですって必死でアピールするよね」


「時々、俳優も乗り気じゃないCMってあるけど」


「国民が、我にかえるって感じ?」


「国民が国を見限った?」


まるで、チャットのような会話だ。


松野さんが、あ然として、話は迷走してどんどん深みに嵌って行った。

平民の平民によるサミットのように。


「真実を みんなが知れば やられない そして世界を 変えられる」


今までず~と黙っていた、成っちゃんが、ぼそっと言った。


「わお~っ」


「みんなの知るところとなると、力を奪われる者の恐れもあるよね」


「成っちゃん、何だか すごくねぇ~」


雪ネェは、詩に追加できるか考えていた。しかし、鉛筆を置いた。


「真実を知らそう…愛を告げようみんなに…そして世界を変えられる…う~ん、分かんないや」

雪ネェは、長い髪をかき乱して、悩んでいる。


「その殺られるって言うのはさ~、確かに過去にいたよね~。それでも地球は回っているのガリレオとか~」


「待って、イエスキリストもそうでしょ~」


「あまりにも、本当のことを言いすぎた。みんなの意識が低すぎて、いくら言っても分からない。権力を持っている人の都合の悪いことをバシバシ言った。恨まれ役だ。しかし、言わずにおれない。本当のことを伝えるためにやって来たから。自分自身が辛い環境だったから、虐げられた人の気持ちがよく分かる。その矢面に立って、概念を覆そうとして、叩かれてってところが、悲劇だよな~。釈迦はさぁ~、弟子に看取られて、亡くなったことを思えば…。弟子は、“そんな人知りません”って逃げたしな~」


スンちゃんの話に、みんなは、想像して救世主が可哀想になった。

生きていた時は、散々な目にあった。


「当時、救世主だと言っても、信じてもらえなかったしね~」


「あれは、大工のヨゼフの子じゃん!って」


ゴロスケの言う意味がよく分かる、僕たちには…。

「地元の名主の家に生まれたなら、対応が少しは違ってたな~」


でも、それじゃ、弱い立場の人の福音にはならなかった。

僕たちには、分かる。


「持ち物は少なくても、仲間を思いやったり、愛は持ってると思うよ~」

ゴロスケがニンマリ笑うと、少し気持ちが悪いが、おおむねそうだ。


「キリスト教が広まった一つの理由は、何だと思う?」

「後の世に、宗教者が政治的に利用したからか?」

大下さんが、大下さんらしい答えを言った。


「病気を治したかららしいよ」


「あ~、そっか」


「じゃあ、だから光介君が活躍する訳だ」


「やっぱり、奇跡を見れば神さまって思うよね~」


「あれから、二千年経って、人類は奇跡を見なくても、神を思う人がどれだけいるかだよね」


そうなんだ、二千年も前のことなんだ~、今もなお、人々の思いの中に出てくる。人類には次のステージが来ている。


始めは終わり 終わりははじまり(御使い3の言葉より)


「サミットもさ~、権力争いのトップに立った人の集まりじゃなくってさ~、世界の平和を、人類の幸せを願う人の集まりのサミットになって欲しいよね~」


「もう地球が大変なんだからさ~、自分の都合ばっかり言ってると、元も子もないじゃん」


ド田舎に行っても、とんでもない立派な家があります。

蚕農家だった家です。

当然、人手もいったでしょうし。

昔は、日本全国津々浦々潤ってたんです。

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