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森のキャラバン  作者: 森のキャラバン
28/53

みんな、チトのこと知ってる ?

人間って、生まれつき、善なのか?

それとも、悪なのか?

これって、永遠語られているよね?

「それを、私に言わせてよ」

雪ネェが身を乗り出した。━━━━━━\(゜∀゜)/━━━━━━(キタ~~~!)

すると、みんながなぜか身を屈めた。


「あのさ、『みどりのゆび』って童話知ってる?」


「みどりのゆび?」


「知らない」


「あ、僕は昔、読んだことある」


「コウジと雪ネェだけか、それってどんな本?」

ゴロスケが聞いた。


スンちゃんは、検索して出した。

「チト少年は、土の中に眠っていた種を目覚めさせて、花をいっぱい咲かせるんだ。〈みどりのゆび〉を持っていて。で、刑務所を花で満たして、すさんだ心を癒し、病院を花いっぱいにして、病気の人の心を癒した。稼業の兵器工場の大砲という大砲に仕込んで。花を咲かせて戦争ができなくさせるんだ。チトって,いったい誰だったのでしょう? フランス人のモーリス・ドリュオン 作 ジャクリーヌ・デュエーム のイラストの美しいお話だよ」


「まあ、チトは天使だったんだけどさ~」


「ああもう、言っちゃたよ」


「いいじゃん! チトは、豪邸に住む、かわいい男の子なんだ」

「バジー国とバタン国の隣同士で戦争しているんだけど」


「リアルだね。本当は戦争してくないんだよ」

「最後に、はしごを作るの。チトがそのはしごに上って、それっきり」

雪ネェがうんと伸びをした。


「私が小さい時に、チトの指が私の魂に、押し付けられたのよ。善に生きようって」


雪ネェがゲンコに親指を立てて、ナイスのポーズをした。そうして、ギターを取り出して歌い始めた。


♪僕らの世代の この地球上での

苦しみ 悲しみ解決するまで

僕らは生きている 生きている~


ギターを持ったまま興奮状態の雪ネェ!


「出来た~初めてのオリジナルソングが!メロディーはパクリだけどアハッ!」

「すごいね~、素敵な歌だね~」

成っちゃんが感激して言った。

もちろん、みんなも感激していた。


「何言うの?これって、さっき成っちゃんが言った言葉を書き留めたんだよ」


「僕が?本当?」


「うん、さっき言ってたよ、急に雄弁になってどうしたのかなって思ってた」


コウジも認めた。そう、さっき成っちゃんが言いかけた言葉だ。僕たちは同じ不遇な目に遭っても、人を傷つけたりは、絶対にしない。なぜなら・・・心が善の方を向いているからだ。


「何か素敵だね、僕たちって」

「でもさ、成っちゃん、続きの言葉できない?」


「え~、そんな急に言われても…」

言葉は 急に 出てこない。


雪ネエのバイブルって「みどりのゆび」でした。

こんなこっぱずかしいこと、酔ってなければ語れないし。

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