恐怖!地獄オセロ!
さっそくショウタは家も見つかり就職する!
ついにシルビアの正体に迫るが!
シルビアは黙っている。
「どうやって帰るのか見てみたいわー。またあの箱で帰るんだろ?」
するとシルビアがすねた顔で。
「そんなに早く帰って欲しいの?もう会えないかもしれないんだよ?」
「だってもう仕事終わったんだろ、見送るよ!」
「だいたい終わったけど、でも今日は泊まっていい?」
「確かにもう暗いしな、でも仕事大丈夫なのか?」
「だから帰りたくないの、かわりに明日は家の掃除するから泊まらせてね。」
「大丈夫なのか仕事サボって、というかいつもシルビアは何してるんだ?」
「宇宙を飛び回ってるのよ。」
「よく考えたらもしかしてシルビアは宇宙人なのか!?」
「今さらその質問!?普通だったら天使ですか?とか聞かれるのだけど。それに貴方も立派な宇宙人よ!」
「確かに、じゃあなにものなん?」
「説明したら長くなるから簡単に言うとあなた達からしたら天使かもしれないわね。」
「なんだと!俺は騙されないぞ。天使なんかいるはずないやはり宇宙を支配しようとしている宇宙人だな。」
「なにトンチンカンなこと言ってるの、すぐ可愛い女の子には女神様とか言って鼻の下伸ばしているくせに。それに宇宙は広すぎるし、行っても天の川銀河の中だわ。」
「それは昔の話だ、他の星にもやっぱり宇宙人は居るのだな?天体観測してた時UFO見たからな!」
「あらそう……、UFOは知らないけど……。地球だけなわけ無いじゃない、広いのよ宇宙は、それに地球の人類だって何度も滅んでいるわ。」
「と言うことはシルビアは高度に文明が発達していた地球の前人類だな。」
「いい線いってるわよ、この話はまた今度、暑いしせっかくだからプール入って来るね。」
「俺も行く!」
そう言い2人でプールに向かい、シルビアは服を脱いで下着で入っていた、おそらく宇宙人の文明の力で出来た下着は濡れても大丈夫なのだろう。俺は着替えがないので裸で入ることにした。夜なので大丈夫だろう。
なぜか夜のプールはテンションが上がる。
「バチャーン!!」
「ショウタ近い!飛び込まないで、バカ。」
「いいだろ、あれなんだこの水とろみがあるし、この匂いどこかで!」
シルビアがプールで浮きながら。
「ここらは温泉がよく湧くの、だから普通の水より温泉の水の方が安いのよ。」
「そうかという事は!毎日温泉ざんまいだな。」
「それよりあなたパンツぐらい履きなさい。変態!」
「無かったんだよ、シルビアみたいに防水下着じゃないんだよ。」
「下着だけじゃないは服は全て防弾、防水、防放射能よ。」
「すげーな、じゃあこれでもくらえ!」
串カツ屋の時の仕返しに水をシルビアの顔にかけた。
その時、
後ろの方で、「バシャバシャ!バシャン!!」大きな音が響いた。
「ギャー!!」
魚らしき巨大な物が跳ねていた。怖いのでシルビアと一緒に全力で泳いでプールから上がった。
後から聞いた話だが虎次郎さんのベットの魚らしい、好物はソーセージと聞いてゾッとした。次は必ず海パンを履こうと誓った。
「疲れたわ、もう寝ましょ。」
「そうだな。」
と言うことで寝室に行きベットに入って寝た。
シルビアはソファーで寝るらしい。
次の朝起きるとシルビアが隣に寝ていた。
少し驚いて体が固まったが、
寝ているようなので静かにベットを出て虎次郎さんのところに行くと。虎次郎さんは庭でゴルフの練習をしてる。今日はちゃんと服を着ている。
「おはようございます、虎次郎さん。」
「おはよう、早いねショウタくん、さっそく仕事に行こうか!」
「朝からカジノやってるんですか?」
「もちろん朝から繁盛してるよ。さて早く行こう。」
カジノに入るとすごい人だった。制服に着替えて虎次郎さんについていくと。バニーガールのおねーさんたちがたくさんいて見たことのない様々なゲームがあり、朝からたくさんの人が遊んでいた。
「これが地獄オセロだ、ひと勝負観たらさっそくたのむよ。」
とんでもないものを見てしまった。オセロの石の代わりに赤ワインと白ワインをグラスに注いでしている。
例えば赤で白をはさむと、白ワインに入っているワインを飲み赤ワインを注いでターン交代、白側も白で赤をはさんだら、はさんだ赤ワインを全てのみそこに白ワインを注ぎターン交代、最後に赤か白多く残った方が勝ち、負けたら64個の赤ワインと白ワインを全て飲まないといけない、正直イかれてる。ディーラーも人手不足になるはずだ。
横にはワイン樽とゴミ袋があった。
この対局はプレイヤーが勝った、金貨1枚を掛けてたみたいだ、完ぺきに二人とも酔い潰れている。周りには観客がたくさんいて歓喜が上がっている。
虎次郎さんがポケットから金貨を2枚出し。
「さぁ客はいっぱいいる、じゃんじゃん稼いでくれ。レートは金貨1枚が最低ベットだが上限はない。」
「はい!」と言いつつ不安だか卓についた。するとすぐに。
「おにーさん新顔ね、ここ良いかしら。」と既に酒臭い、ドレスを着たおねーさんが卓についた。
「はい!お願いします。レートはいかがしますか?」
「金2枚でしましょ。」
「はい、お願いします。」
そして掛け金を卓上におくとワイングワスにサイコロを1つ落とした。3の目が出た、奇数が出るとプレーヤーは赤で先行、そしてディーラーは白だ、まずはお互い相手のグラスに樽から尺を使いワインを注いだ。
「じゃあ先に行かせてもらうわ。」
そう言いながら新しくグラスに注いだ赤ワインを置いて勢いよく白ワインを飲んだ。
オセロは得意だがこんなオセロをしたことも見たこともない。しかし負けるわけもいかないので、白ワインを注いで赤を挟み、挟んだ赤ワインを一気に飲み干しそのグラスに白ワインを注いで置いた。序盤はお互いなるべく相手のグラスを取らないようにして酔わないようにするのだが、ゲームも中盤になれば1ターン7杯ぐらいワインの色を変えないといけない時も出てきた。その時お姉さんは急に赤ワインをなみなみ入れ出した。おそらく一気に酔わせて勝負をつける気なんだろう。しかし、盤面はこちらに少し有利な感じで最初の角を取っている。しかしもう頭はクラクラし出した。もう何杯飲んだかもわからない。相手のおねーさんも体がふらふら揺れていた。
虎次郎さんは横で周りの観客と楽しそうに見ている。
もう最後の方になったら全てのグラスはなみなみに注いである。もちろんこぼしたりしたらもう一度注がれる。ターンが終わるたびに判断力がはっきり落ちている。最終的にゲームが終わり立会人の虎次郎さんがグラスを赤と白分けて数えていき4つ白のグラスが多いかった。
「ディーラーの勝ちですね。ではこれを。」
そう言いながら洗面器のようなものに卓上の全てのワインを移しおねーさんに渡した。観客がさらに増え「イッキ飲み!イッキ飲み!」とはやし立てている。おねーさんは「仕方ないわ。」と言いそれを一気飲みした。
おねーさんはその後ふらふらどこかに行ってしまった。
虎次郎さんが、
「今日は初めてにしては良かったよ、大分酔ってるみたいだし今日はもう帰ろう。」
「はい、真っ直ぐ歩けません。」
「最初の金貨2枚と勝ち取った金貨のうち1枚はもらうけど、今回は最初だから最初の金貨2枚だけで良いよ、さぁ帰ろう。」
「ありがとうございます。」
そしてカジノを出るとまだ朝日やけの空に太陽が2つに見えていた……。