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転鬼伝説
もうダメだと思った時
僕は1歩後ろに戻る 前に進まずしゃがみ
下を向く
そんな日々を変える 斜め上の 陽の光を
僕は見た
『何もしねえなら這いつくばってろよ..』
『なんでお前はここにしがみつく..』
『気持ち悪いんだよ』
目障りだ
今日もやられた ただ僕は普通の生活を送り
夢を追いたいだけなのに
樹鬼島という 孤島に住む僕は
中学校3年のころ、幸せとは言えなかったが
僕は平凡な日々を送っていた
学校の中 1人 足音の耐えない教室で
何も考えず なんの気力もださず 座っていると
毎時間 毎時間 こいつは いつも僕の隣に来る
小暮 太一 陽気な、ただの馬鹿だ
なにを話していいかもわからない 別に共通の趣味もない だが こいつといる時間は別に悪いものではなかった
ある日の放課後の帰り道 僕達は 神社の前に置いてあった 謎の 神鬼の再来という本を手にした..