弓道部(回想)
これは俺がまだ弓道部だったころなんだが····
精神を落ち着かせ矢を放つ俺は弓道部なんてものには興味はなかったが高校に入った頃の部活体験で弓道部員の先輩達に部員が少ないと説得され断る理由も無かったので入部したのだが····
そう考えながら矢を離すと巧の矢は的の中心に吸い込まれていった。
「凄いな巧君は、今年はいい1年も入ったし全国行けるかもしれないな!」
そう弓道部の部長、飯島龍翔が言う。
弓道部に入部してわかったのだが俺には自分で言うのは少し変だが才能があったらしい。
「やっぱ先輩凄いですね~」
「いやいやそう言う若葉もガッツリ的を捉えてるじゃないか」
「先輩が私を褒めるなんて珍しい!?
なんですか?デレ期来ちゃいましたか?! では、付き合ってくださぃぃ!!」
「ごめんなさい(*´ω`*)」
「どうしてぇぇぇ!?!?」
「そうなるから滅多に褒めないんだよなぁ·····」
巧は遠い目で呟いた。
飯島先輩も苦笑いだ。
「ところで二人共明日からちょっとだけ部活は休みだ」
飯島先輩が話を切り替えた。
「あぁもうそんな時期ですか」
明日からテスト前ですべての部活が活動停止なのだ。
「でもテスト終わったら俺にとっては最後の試合だしな、 気合いれないとな」
先輩は嬉しそうに言った。
もともと弓道部には飯島先輩も入れて3人程度しか部員がいなかった。
昔はたくさん部員がいたので学校に弓道場はあるが部員の減りが原因で何度か違う物に建て替える話もあったらしい。
去年も入部したのは俺だけで
今年も若葉と若葉目当ての1年男子の2人しか入部しなかった。
そして、その後輩は入部してみたら目当ての若葉が信じられない頻度で俺に告白するもんだから1ヶ月後には悟り?を開き弓道部の戦力となった。
今日は体調不良で休んでいるが。
「よし、今日はこのあたりで終わっていいぞ、後片付けも先輩の俺がやっとくから帰っていいぞ」
「ありがとうございます。じゃ、お言葉に甘えて帰宅させていただきますよ」
「あぁ、その代わり試合期待してるぞ」
「まぁ自分もやれるだけやりますよ、
その前にテストですけどね」
その後あいさつをして若葉と弓道場を出た。
「先輩とふ·た·りで帰るなんて久しぶりぶりですね~」
若葉が嬉しそうに言った。
「それは、お前が何かあるたびに告白して来るからだろ···」
告白と言うものはされたらきっとドキドキしたりするのが普通なのだろうが最近、巧は耐性がついてきて何も感じなくなってきた。
「そうなら今日はもう自重しますよ~
《告白》は」
巧はため息を吐き、きっと何か仕掛けて来るだろうと思いながら若葉と帰路につくのだった。
この後、問題のあの人にであうのも知らずに·····
その時、楓は········
「私のこと置いといて回想って···········」
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