勇者と魔獣と初戦闘
やっとこさ5話目です。学校が忙しくなってきました。更新ペースはそれに伴い低下いたしますので、どうかご了承ください。
一夜明けてまた歩き出した勇者君。寝不足かな?
「誰のせいだ誰の!あー眠い。」
まあまあ、街道も見えてきたことだし、もうちょいなんじゃないの?
「何!おおっ!ほんとだ!やっと人の気配がする!」
勇者君、それフラグってゆーんだよ?
「へ?」
ホラ、君から見て右側。
「グルルルル…」
「…人じゃないものの気配?」
勇者君。
「…何?」
…たたかう?
「無理。」
……。
「……。」
あ、それ『魔獣』って言うらしいよ!
獣でありながら魔力を持つってことで。
「知るかァァァァァッ!!」
「ガルゥアアッ!!」
勇者君の叫びと同時に魔獣が突っ込んでくる!
対する勇者君は逃げの一択!しかし回り込まれてしまった!
「冷静に実況すんなー!ヘルプ!ヘルプミー!」
発音がよろしくない。正しくはhelpだ。Repeat after me ?
「どうでもいいわっ!こんな時にボケんな!」
ごめんごめん。で、なんだっけ?
「いいから助けて~」
…と言われても、僕はあくまで地の文だからなぁ。
出来る事なんてほとんど無いんだよなぁ。
「ちょっとでもあるなら助けてっ!食われる!食われる!」
「ガフッ!」
はいはい。わかったよ、まったく。
この世界には魔法があるんだ。そこはいい?
「それで!?それでっ!?」
魔法の使い方には三種類ある。
一つは物に依存するもの。もう一つは魔法陣に依存するもの。そして最後に…
「最後に何!?」
『力ある言葉』に依存するもの、がある。
「『力ある言葉』!??」
そ。特定の意味を持つ言葉を魔力と共に飛ばすと魔法が発現するらしいよ?
「でも俺は言葉も知らなけりゃ魔力とか言うのの使い方すら…」
いいからやれっ!!
「っ!!わ、分かった。ブツブツ…」
…勇者君がそれっぽい言葉を発し始めた。ふう。
あとは僕の仕事かな?
≪そして勇者君は、ついにその言葉にたどり着いた≫っ!
「≪サンダーボルト≫っ!ってうおおおっ!」
「ギャキャン!」
おお!派手な閃光。電撃だねっ!
「な、なんだったんだ今の?言葉が急に口から出てきたような・・・」
魔獣が真っ黒焦げだね☆
魔法成功ってことでいいんじゃない?
「…お前、なんかしなかったか?」
…ハテ?ナンノコトヤラ?
「ごまかすの下手すぎだろ。」
まあ隠す気なんてさらさら無いんだけどね!
「なら変なこと言わなくてよかっただろ…」
や、お約束かと思って…
「…とりあえず説明はよ。」
…了解。
4/6 『・』を『…』に置き変えました
4/26 会話文同士の間を1行、会話文と地の文の間を2行開けました。