放課後の日差し
掲載日:2026/09/21
だんだんと日差しが真横になってきた。
教室の片隅で、担任に呼び止められる。
「あなた、将来の進路まだ決めてないでしょう」
眉を寄せて、こちらへ近づいてくる。
「何かないの?ほら、好きなこととか…」
ため息をつきながら、言葉を促される。
「…何も、ないです」
他の人より秀でて好きなことは、思いつかなかった。
好きなことって、比べられるのかも分からないけど。
「あなただけよ、もっと真剣に考えないと」
そういう彼女は、私の何を知っているのか。
日が落ちてきた。
だんだんと廊下も暗くなる。
「…先生は、なりたい仕事につきましたか?」
つい、質問が口に出る。
沈黙が流れる。
そういえば、ずっと上履きばかりを見ていた。
顔を上げる。
辺りはいつのまにか暗くなっていた。




