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タックス・バスター

作者: 猫路

この国の人々は変わった。ついに、デフレから脱却した。


僕は一郎、祖父は元政治家。

「一郎、国民を誇りにしなさい、裏切るのは駄目だよ」

祖父はいつも登校前にゆったりとした口調でいう。学校に行くときは自動運転のシングルカーで行く、学校まで遠いのだ。


美濃東部核融合発電所を通り過ぎ、着いた学校。シングルカーは自動に発電所近くの給電所に向かう。


「はぁ〜笑いこけた笑いこけた、こんな場所が発展するなんて」と言い、スーツスカートを叩いて水素バスから、若い女性が降りてきた。すると一郎を見るなり近づいてきた。一郎は怯えて尻もちを着いた。

「あなたは山本一郎ですね?」

女性は咳き込むと「私は豊田英子です、あなたは選ばれた人です。私のデザインのシングルカーいかがでしたか?」

「と、とっても素敵です、英子さんに乗って頂きたいと思います」

「有り難いお言葉です。名刺、差し上げます。では、調査に参ります」と、バス停の無い給電所方面へ歩いて去っていった。


「英子さんか、大人になったなあ、豊田市は立ち直りが早かったなこの地域のおかげやて」

と、収穫したての大根を持った母方の祖母が家に出迎えてくれた。

祖母は昔、全国でデモを繰り返してきた政治思考の人だった。なるほどねって思うでしょう。消費税10%なんてありえないからね〜とかなんとか色々話してくるんだけど…。

「うちんとこは日当たり悪うから調査してもらったよ、そしたらソーラーパネルつけなくていいって融通きくわ」

ほぼ、祖母が自発的に話すんだけど、聞き取れないかな、あれ?お母さん?


「一郎、来たんだね英子、何故私に知らせなかったの?おばあちゃんと話す時間があったら勉強しなさい」僕は母が苦手、言葉に毒があるというか。


僕は勉強を始めた、現代史によると、平成から30年間のデフレを脱却した人物、そう、祖父だ。僕は名前を隠すが、僕の名前で分かってしまいますよね。その30年の間に増税を繰り返していた、そりゃみんな困るよね。政権交代はしなかったみたいだけど、少しずつ意識が変わっていったんだね。


「こんなん見つけたけどおもろいねんなお前のおばあちゃん」と学校で動画を見せて囃し立てる男子。まあ、ほかっておこう。

なんだろうね、このリズムと記憶。僕は何をしているんだ、未来を語っていないじゃないか。ただ、この現実を泳いでるだけ、祖父みたいに革命なんて起こせない。


「あ、みーけったー太郎」

「太郎じゃないです」

「太郎じゃないー?」

「一郎です」

はっ、夢?と僕は飛び起きた。なんというか遊び人な雰囲気の女性。

「道路で寝てるしー、私、タックス・バスターしてるのー、また与党がタックスあげようとしてるから協力してくれんすか?」

「どこを破壊するの?」

「脳に決まってるでしょう?どっかの政治家が息を潜めてるのよ、ガバメントなんて古くせー」


え、

ここは?あんたの脳内にあんたが入ったのだから外観は無いの私は未来から来たの、理性を湾曲して集団を心地入れる世界。


嗚呼、

「世界に正解なんて無いの」

「またひっくり返るの」

「だからまた増税」

「戦争が続く理由」

「ひっくり返り続けるから」

「タックス・バスターは無限に破壊する」

「それもひっくり返る事なく」

「あなたが見つけたのよ」


気づけば僕は布団の上。

隣にさっきの女性。ガバメントは古臭い…。

「どっかの政治家って、僕のこと?」

「ようやく気づいた?太郎じゃなくてよかったよ、あんたの脳内見れてサイコー、ガバメントじゃない世界を作るのはあんただよ、英雄だよ」

なれる気がする

「名前は?」と僕

「ベガだよ」

と女性は歪んで消えた。

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