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一人暮らしの男が自宅トイレに監禁された話

作者: 村山 脈
掲載日:2020/03/07

これは実際に会った恐怖の話である。


それは忘れもしない今日、これを書いている時点で昨日になっていしまったが3月6日午後10時半ごろのことだった。


絶賛一人暮らしをしている私は8時から入るはずだったバイトを寝坊ですっかりすっぽかしてしまった。気持ちを切り替えるためにもいつものようにシャワーを浴びようと寝ぼけた目をこすりながらルーティンのようにトイレに入った。それが悲劇の始まりとも知らずに……


トイレに入りドアを閉めると、何やらドスンという音と左足に鈍い痛みを感じた。なんだろうと思い視界を下げるとそこに落ちていたのは、薄暗いシルバー色をしたあれである。


ドアノブだ。


私の頭は一瞬にして眠気から覚めるのを通り越して暴走を始めた。パニックになった。ドアは完全に締まっている。ドアノブが床に転がっている。


……あれ?これまずくね?


そう考えるや否や、私はドアノブを握りしめ直そうと狙いを定めた。幸いにしてドアノブの構造はいたってシンプルであり、落ちたドアノブを再び差し込むだけのイージーミッションのはずだった。こんなの目をつむったって出来るさ。


そう、はずだったのである。


一安心した私は本来の目的である用を満たすと、しっかりとドアに突き刺さったそれを握り下方向にひねった。


しかし、なぜか開くはずのドアが開かないのだ。そんなわけあるまいとガチャガチャガチャ、上に下にひねってみる……開かない。


正直に言おう、めちゃめちゃビビった。ドアノブが落ちた時の3倍はビビったと思う。


押しながら引きながら、いくら回してもドアが開く様子は一向なかった。


少し落ち着こうと、ゲン〇ウポーズをとり一度大きく深呼吸をすると、冷静さを持ち直した。


もしかしたら何か見落としているものはないかと室内を見渡した。そうすると何と!長さ8センチほどの金蔵の棒が部屋の奥に落ちているではないか!


私は察した。この鈍色の金属棒はドアの内側と外側のノブをつなぐ最重要部品ではないかと。それを入れず私は仮初のドアノブを作って安心していたのだと!私は自分自身に腹が立った。しかしそうはいっても始まらない。


オイルにまみれたその棒はまるで純金の延べ棒のように輝いて見え、それを拾うというのは選ばれしものが勇者の剣を引きるくのと同じくらい神聖な瞬間だった。


原因が分かったのならあとは簡単だ、その棒を入れてから改めてノブをつければいい。

今度こそイージーだと思ったが、ここで今日一番といっていいほどの問題が発生する。


ドアノブが取れないのだ。


おかしい、さっきは何もせずともポロリと落ちたのに、今はピクリともしない。


再びゲ〇ドウポーズを取り、状況を確認した。上はスポーツ用のアンダーウェア、下はパンツ一丁という、ある意味フォーマルな格好。持ち物は室内にある掃除用品とティッシュ、トイレットペーパーのみ、外部に連絡する手段もない。家のドアも窓のカギがかかっている。完全な密室状態。


もうコ〇ン作戦でも決行しようかと思ったがそこは小学校から高校までの12年間ずっと体育会系で育った我が身である。根性で開けようと試みるも開かない。


一つ幸いだったのが明かりだ。というのもタイミングが良すぎると思うかもしれないがちょうど昨日、電球の寿命が来てちょうどつけかえた直後だったのだ!これがもし今日だったら怖くて速攻ア〇サ博士になっていただろう。


ならばもうどうにでもなれと、てこの原理を使ってみると少しずつであるがノブが出て来た!


そして、ついに!ノブが外れたのだ!


時間にして約一時間半ほど監禁されたということになってしまった。


私から言いたいことは一つ。


一人暮らしの皆さんは自宅トイレにご注意を!それじゃあシャワー浴びてきます!




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― 新着の感想 ―
[気になる点] バイトがどうなったか。 シフト制の接客業とかだと大変ですよね。
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