第16話 お面
4月17日
彡(゜)(゜)「ヒロカツくん、ええか?」
(´・ω・`)「なんです?」
彡(゜)(゜)「ちょっとお願いがあるんや」
(;´・ω・` ) .。oO(嫌な予感……宮崎駿のお願いなんて碌なことはない)
彡(゜)(゜)「明日の授賞式についてなんやが……」
(;´・ω・` ) .。oO
宮崎駿という人は大勢の前に出ることを極端に嫌う
むやみに人前で褒められたり称賛されるのが苦手なのだ
だから授賞式といった式典に出るのを毎回嫌がる
(`・ω・´)「宮崎さん、わがまま言わないで授賞式にちゃんと出てくださいね!」
彡(゜)(゜)つ「その明日の授賞式な……ヒロカツくんにこれを着けて出て欲しいんや」
(´・ω・`)「なんですかコレ?」
手渡されたのはマジックで描かれた宮崎駿の似顔絵のお面だ
顔の形に綺麗に切られてあるうえに、ご丁寧に色まで塗ってあって
目には穴も開けてある
しかも憎たらしくニッと笑顔まで見せている
(´・ω・`)……
これを着けて宮崎駿の代役になれだって?
呆れて言葉もでない
彡(゜)(゜)「ヒロカツくんを宮崎駿の代理に任命します」
彡(゜)(゜)「挨拶も何か考えといてや」
(;`・ω・´)「ちょっと待ってください!」
(;`・ω・´)「明日の武道館のお客さんは宮崎さんを待ってるんですよ!?」
(;`・ω・´)「そんな中に、こんなお面を着けて……」
(;`・ω・´)「『宮崎駿でございます』なんてやった日には、ボクは殺されますよ!!」
彡(゜)(゜)「死んだらそれはそれでしゃーない。成仏してや」
彡(^)(^)「でも大丈夫や、これは男鹿さんが塗ってくれたんやからな!」
(;´・ω・` ) .。oO(どこが大丈夫なんだよ……)
宮崎さんはご機嫌な顔をして、自分の席に戻っていった
こうなったら動かないのが宮崎駿という人だ
後を追ったところでひっくり返るとは到底思えない
(;´・ω・` ) .。oO




