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第4話 不死鳥と誇りの竜-お嬢様VTuberダイヤ-後編

「──おいでませ!“クリスタルプライドドラゴン”!」

8コア/パワー8/“飛翔.警護.↓衝動.↓天命3”このカードは傷つかない。

白の契約:汝契約の時あらず


一国の城ほどに大きなその巨体は半透明の鉱石で覆われており、紫色の魔力光を鈍く宿す。

圧倒的威圧感の前に、これがゲームだと分かっていても思わず足がすくんでしまう。

「“クリスタルプライドドラゴン”私の誇りの象徴でしてよ」

「怖いけど、綺麗……、生きてる宝石箱みたいっ!」

「貴方のいう“とっておきの1枚”、お褒めに預かり光栄ですが、ご自身の心配をなさったらいかが?」

“クリスタルプライドドラゴン”天命3→2


Turn4 Score

リア 障壁2枚 コア6枚 ポケット1枚

ダイヤ 障壁0枚 コア6枚 ポケット1枚


1stPlayer Turn5

──どうしようどうしようどうしようっ!!!

私のデッキはほとんどがダメージを与えるカードと鳥カードで組んであるから、“傷つかない”カードなんて絶対突破出来ない、けど──

「ダイヤさん、さっきのArcano Duskのお話だけれども」

「あら? 貴方も背景設定にご興味が?」

「設定と“クリスタルプライドドラゴン”が連動してるなら、天命が尽きればいなくなってくれる、そうだよね?」

「……、まぁ、そうですわね、それまで貴方が耐えられるとは到底思えませんけど」

──幸い私の障壁はまだ無傷で2枚、ここは“クリスタルプライドドラゴン”の天命が尽きるまで耐えるしか、ないっ──


「カード1枚インタラプトして、ターン終了です」


2ndPlayer Turn5

「奇しくも貴方が序盤で活躍させていた“太陽国の猛進鳥”と同じく衝動持ち、わたくしの高貴さをもってしてもプライドドラゴンは完全には御しきれませんの、プライドドラゴンで障壁を攻撃ですわ」

リア障壁枚数2→1


──リフレクトアウェイク!──

「障壁から“太陽国のゲージ”をリフレクトアウェイク、“太陽国の鳥卵”をポケットに加えます」

3コア/デッキから鳥カードをポケットに加える。

“リフレクト”

3コア/パワー0/相手ターン終了時、総コア数以下の捨て札にある同じ鳥に孵る。


「その卵カードから“不死鳥エテルナ”を使いまわそうというプランでしょうけど、良いことを教えて差し上げますわ」

「飛翔持ちは警護を無視して相手の障壁を攻撃できますが、相手に飛翔持ちがいる場合──」

「──その飛翔持ちを攻撃しなければならない?」

「その通りですわ、そして飛翔持ちのプライドドラゴンは傷つかない。貴方に勝ち筋はまだありまして? 2枚目のカードをインタラプトして、ターン終了ですわ」

“クリスタルプライドドラゴン”天命2→1


Turn5 Score

リア 障壁1枚 コア5枚 ポケット2枚

ダイヤ 障壁0枚 コア6枚 ポケット1枚


1stPlayer Turn6

──、あと、1ターン……、この“今引き”カード、攻撃的なカードだけど、うまく使えば、“クリスタルプライドドラゴン”をかく乱出来るかも──

「カードを1枚インタラプト、“太陽国の鳥卵”アウェイク」

3コア/パワー0/相手ターン終了時、総コア数以下の捨て札にある同じ鳥に孵る。


──インタラプトアウェイク!──

「インタラプトアウェイク“天来”、カードを1枚ポケットに加えますわ」

6コア/デッキから好きなカード1枚を手札に加える。

──加えるカードの指定がない場合、公開の必要はない……、追加のアタッカーか、あるいは……、ぅう、気になるなぁっ──

「そんなうずうずした顔をなさらなくとも、“この1枚”、これがリアさんに引導を渡しましてよっ!──」


2ndPlayer Turn6

「ポケットからコアチャージ、お暴れなさい、プライドドラゴンっ!」

リア 障壁枚数1→0


「ここまでわたくしと渡り合ったことを評してお名前で呼んでさしあげますわ、“リア”さん」

「……、なんなら呼び捨てでもいいんだよ?」

「っーー! その闘志の折れない態度も、“天啓”で加えたこのカードを見ても続けてられますの? アウェイク“竜災害”っ!」

3コア/アタックしたドラゴンはもう一度アタックする。無償:竜


「キーワード“無償”効果はターンに一度のみ、このカードよりコストの高い指定されたエレメントがいればコアを要求されずに使えましてよ」

「っ──! 攻撃が終わったはずの“クリスタルプライドドラゴン”の咆哮!? 怒ってる……?」

「旧文明では巨竜が都市に襲来することを災害に例えましてよっ! 」

「まだ、まだゲームは終わってないよーー」

「──いいえ、リアさんの使ったカードはどれも攻撃的なカードばかり、その攻撃的なデッキにこの攻撃を止められるカードが入りまして?」

「これでおしまいですわ──」


──インタラプトアウェイク!──

「“太陽国の口伝伝承”のアウェイクっ!」

2コア/自分のカード1枚を破壊し、カード1枚に“迅速”か“飛翔”を与える。


「……? お待ちになって、エレメントに迅速を与えたところで今はわたくしのターン。 攻撃出来なければなんの意味も──」

「──私の狙いは“自分のカードを1枚破壊する”ことになりますっ!」

「何をおっしゃいますの? 貴方のカードはその孵化前の卵と……、まさか貴方っ!──」

「そう、私が破壊するのは今右手に持ってるこの“アッシュサイズ”、そしてアッシュサイズの破壊時効果! お願いっ!“不死鳥エテルナ”」

6コスト/パワー3/“強度2”

破壊時、捨て札の不死鳥カードが舞い戻る。

5コア/パワー2/“飛翔.迅速”

赤の契約:汝契約の時あらず


「“不死鳥エテルナ”が舞い戻ったことによって、プライドドラゴンは飛翔持ちのエテルナを攻撃対象と認識するよっ!」

「まさかっ、そんな手が──」

Result:

“不死鳥エテルナ”破壊

“クリスタルプライドドラゴン”天命1→0 天命は尽き果てた。破壊。


「そして──、ダイヤさんのターン終了時に“太陽国の鳥卵”が孵化、生まれるのはもちろん、“不死鳥エテルナ”っ!」

──最後のときまで一緒にいてくれてありがと、エテルナ──


Turn6 Score

リア 障壁0枚 コア5枚 ポケット2枚

ダイヤ 障壁0枚 コア6枚 ポケット1枚


1stPlayer Turn7


「“転生”をアウェイク!、“太陽国の猛進鳥”!」

6コア/自分の捨て札のエレメント1枚を登場させる。

3コア/パワー1/“飛翔.迅速.↓衝動”。


「追加で、迅速持ちエレメント──っ!」

「これで、1体のパワーをマイナスしたくらいじゃ、攻撃は防ぎきれませんよっ!」

「これでおしまいですダイヤさんっ! “不死鳥エテルナ”でリーサルっ!」


【ダイヤ様、負けないで──!!!】


「ダイヤは……、ダイヤモンドは砕けませんわっ……っ!」


──インタラプトアウェイク:ウェポン!──

「インタラプトアウェイク、ウェポンカード“誇り(プライド)のクリスタルブレイド”!」

7コア/パワー2/“閃光.耐久2”登場時、ターン中プレイヤーは傷つかない。


刀身は“クリスタルプライドドラゴン”と同様の半透明の鉱石に紫の魔力光。

原石感を残す刀身とは対照的に柄には竜の頭を彷彿とさせる繊細な装飾が施されている。

「ウェポンカードをインタラプトアウェイクっ!?!? そんなのありなの!?」

「“閃光”持ちカードはログカードでなくともインタラプトできましてよっ! そして──」

「“誇りのクリスタルブレイド”の効果で、1ターンのみ、わたくし“光祥ダイヤは傷つかない”!」

──たとえコメント欄が見れなくとも、私の中には常に一般階級の皆さんがいらっしゃいましてよ──


1stPlayer Turn7

「──私に剣を抜かせたこと誇りに思いなさい? “誇りのクリスタルブレイド”を持ったわたくしで、リアさんにリーサルっ!!!」


──Game set.Winner 光祥ダイヤ!!!──


──一方その頃コメント欄は

【\“ダイヤモンドは砕けない”/形態ダイヤ様来たぁあああっ!】

【うぉおおおっ!ダ・イ・ヤっ!、ダ・イ・ヤっ!】

【まぁ、ギリギリだったけど、はじめっから俺にはダイヤが勝つって分かってたけどな(腕組み後方彼氏面)】

【やはりダイヤ様は我々一般階級の誇りですわ〜!】

【──俺は……、俺はいつかスパチャが投げれるよう、リアちゃんも推そうと思うんだっーー!】


「オーホッホッホっ! ここまでわたくしに食らいついたんですの、ご自身をお褒めになってもよくってよっ!」

「……、け、……、ない……」

「……、なんですの?」

「くやしいっ……、でも、次は絶対負けないから──っ、対戦してくれてありがとう!」

「──ふんっ、最後までその前向きな姿勢だけは保てたようでしてねっ! ま、そのプレイスタイルを讃えるくらいはやぶさかではなくってよ」

ダイヤさんと握手を交わし、私はロビーから退出した。

──、デッキは答えてくれてた、でも振り返ってみてプレイミスが見当たらないこういう敗北は素直に辛い──

「──くよくよしててもしょうがないよね、だって“私のArcano Dusk”はここから始まるのだから──」

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