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94.デート

「いろいろな色があるんだね。毛糸の太さも種類があるんだね。」

「あきちゃんの気に入った毛糸で作りたいんだけど、まず触ってみてチクチクしないか確認して。セーターは直接肌に着ることはないとは思うんですけど、皮膚に違和感がある毛糸でセーターを作ったら着られないから。」

するとあきちゃんは毛糸を触って、

「これがいいな。」

「そうですねこれだと繊維が細いからチクチクしませんね。ではこれと同じ素材・・・この列の毛糸から好きな色を選んでもらえますか?」

「いつも身につけていたいしさ。学校に制服の下に着られるように黒か紺がいいな。」

「じゃあこれがよさそうですね。」

私は毛糸を12玉籠に入れました。

「え?そんなに買うの?」

「この毛糸の太さだとこれくらいかなって。編み方によっては足りなくなるかもしれませんけどね。」

「ナヲちゃんは男の人にセーターを送ったことがあるの?」

「ええ。父にカーディガンを。中等学校の時だったと思います。」

「他には?」

「竹男おじさんに毛糸の帽子を作ったことがあるくらいですね。」

「そっか。ありがとう。出来上がるのを楽しみにしてるね。今年の冬はナヲちゃんが作ったセーターが着れるんだ。 」

「今年の冬ですか?」

「え?違うの?」

父のセーターもおじさんの帽子も仕事と学業が忙しくて1年くらいかかってしまったのよね。喜んでいるあきちゃんにこの事実は言えません。

「あはは・・・。分かった頑張ってみるね。冬が終わるころまでには何とか仕上げるから。」

登場人物

小南ナヲ→前世で100歳まで生き、その記憶をもったままこの世界に生まれてきた。この物語の主人公。神力を持つ。

角光明→日之本帝国第二皇子。幼い頃に遊んでいたあきちゃん(明)。

小南正次朗→ナヲの5歳歳上の兄。あだ名は正ちゃん。神力を持つ。

小南敏光→ナヲの父、工部省に勤めている。姉が経営しているセイコウ出版社副社長。神力を持つ。

小南カヨ子→ナヲの母。

花ちゃん→角光明の姉。

坂上信雪→貴族(士族)。正義感が強くて優しくて力持ち。柔道部期待の星。

水木富→貴族(華族)。気さくな性格で心優しい子。茶道部

長井隆→平民。九州の長崎出身。実家は長崎で貿易商、英語、仏蘭西語、独逸語が堪能。私が企画部部長を務めているセイコウ出版社で翻訳のアルバイトをしている。。

吉田かえで→平民。曲がったことが大嫌いな明るい活発な子。帝都の下町朝草生まれ朝草育ち。

野島柚木→あだ名はゆずちゃん。両親が営んでいる周南堂で働いている。午前中は購買で、午後は周南堂の店舗で働いている。ナヲとの幼馴染。

野島涼介→あだ名は涼くん。柚木の兄。

三条礼司→日之本帝国の上院、太政大臣。20年前は文部大臣だった。光明と花ちゃんの叔父。

市川先生→1年C組の担任。担当教科は数学。英国に留学経験があり英語が堪能。

相田さん→ナヲのクラスメイト。貴族

九条 善高→貴族。父は立法省の大臣 善成。社交ダンス部。

春日フジ→金属加工の春日工業副社長。竹男の妻。ナヲの父敏光の姉。ナヲの伯母。

春日竹男→金属加工の春日工業の社長。フジの夫。ナヲの伯父

中村さん→クラスメイト。文化祭の演劇のメイクを担当。

木田さん→クラスメイト。文化祭では衣装班。

佐藤さん→クラスメイト。文化祭では調理班。貴族。ダンス部。

瀬川くん→クラスメイト。文化祭では調理班。平民。

一ノ瀬類→あきちゃんのクラスメイト。

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