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75.文化祭㊳

 かえでさんと隆くんペア、佐藤さんと九条くんペアはすでにお化け屋敷に入りました。

「もう少し待っていてくださいね。」

お化け屋敷は前の人と時間をおいて順番に入場します。私は昨日、メガネがなくてよく見えなかったので、今日はお面を頭の横にずらしてメガネをかけて、お化け屋敷をしっかり堪能しようと思います。


「キャー!」

「キャー!」

と先程からかえでさんと佐藤さんの悲鳴が聞こえます。

「うわっ!」

っと時々隆くんや九条さん声もします。


「次の方どうぞ。」

私はそっと教室に入ります。それにしてもよくできています。歩いていると急に数本の手が壁から出てきたり、ミイラが棺桶から出てきたり。壁からのっぺら坊が出てきたり。昨日は気づきませんでしたが、ミイラの包帯やのっぺら坊の衣装もしっかり作られています。衣装担当者のこだわりを感じます。暫くすると、急に後ろから手を掴まれ,そのまま引き寄せられ、

「うらめしや〜。」

と耳元で囁かれました。その声は

「あきちゃんでしよ。」

と小さな声で言うと、

「私にたぬきを押しつけて逃げて行った悪い子にお仕置きだ〜。」

と耳元で囁くと、私を後ろから抱きしめます。

「うらめしや〜。あの後私は抜け殻になったたぬきを職員室の市川先生に届けたんだよ〜うらめしや〜。」

「ごめんなさい。今度お詫びをするから。」

「わかった〜。約束を守らないと呪ってやるぞ〜。」と言ってあきちゃんは私を両腕から解放し、壁の中に戻っていきました。


登場人物

小南ナヲ→前世で100歳まで生き、その記憶をもったままこの世界に生まれてきた。この物語の主人公。

角光明→日之本帝国第二皇子。幼い頃に遊んでいたあきちゃん(明)。

小南正次朗→ナヲの5歳歳上の兄。あだ名は正ちゃん。

花ちゃん→角光明の姉。

坂上信雪→貴族(士族)。正義感が強くて優しくて力持ち。柔道部期待の星。

水木富→貴族(華族)。気さくな性格で心優しい子。茶道部

長井隆→平民。九州の長崎出身。実家は長崎で貿易商、英語、仏蘭西語、独逸語が堪能。私が企画部部長を務めているセイコウ出版社で翻訳のアルバイトをしている。。

吉田かえで→平民。曲がったことが大嫌いな明るい活発な子。帝都の下町朝草生まれ朝草育ち。

野島柚木→あだ名はゆずちゃん。両親が営んでいる周南堂で働いている。午前中は購買で、午後は周南堂の店舗で働いている。ナヲとの幼馴染。

野島涼介→あだ名は涼くん。柚木の兄。

三条礼司→日之本帝国の上院、太政大臣。20年前は文部大臣だった。光明と花ちゃんの叔父。

市川先生→1年C組の担任。担当教科は数学。英国に留学経験があり英語が堪能。

相田さん→ナヲのクラスメイト。貴族

九条 善高→貴族。父は立法省の大臣 善成。社交ダンス部。

春日フジ→金属加工の春日工業副社長。竹男の妻。ナヲの父敏光の姉。ナヲの伯母。

春日竹男→金属加工の春日工業の社長。フジの夫。ナヲの伯父

中村さん→クラスメイト。文化祭の演劇のメイクを担当。

木田さん→クラスメイト。文化祭では衣装班。

佐藤さん→クラスメイト。文化祭では調理班。貴族。

瀬川くん→クラスメイト。文化祭では調理班。平民。

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