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52.文化祭⑮

「よし。これでかわいい狸の出来上がり!」

「素晴らしいわ。中村さん。完璧なメイクです。それのこの衣装。素晴らしいわ。これで私は立派な狸です。」

「ありがとう。動物メイクをここまで喜んでくれているのは小南さんくらいよ。」

「そうですか?みなさん素敵な動物に変身していますよ。」

「今日のリハで、客席からの見え方で、若干メイクを変えるかもしれないけど。」

「客席からの見え方か。じゃあ、今日のリハーサルは私、眼鏡をはずして演じてみます。折角中村さんがこんなに素晴らしいメイクをしてくれたんですもの。お客さんにそのまま見てもらいたいわ。もしリハで支障が出たら本番は眼鏡をかけさせてもらいますけど。」

「いろいろ考えてくれてありがとう。小南さんの狸、楽しみにしてるわ。」


「はははは。ナヲ、かわいい!はっはははは。」

「かえでさんも素敵。完璧な白雪姫ですね。」

「ナヲさん。ふふふふ。狸っきっ・・ふふふ。に・・・似合っています。」

「ありがとう。富さん。見ててくださいね、私一生懸命台詞の練習したんですよ。」

「ふふ。わかってます。この前動物図鑑で狸のこと調べてたでしょ。ナヲさんの努力はきっと実ります。さ。もうすぐ時間ね。ぼちぼち移動準備をしましょ。」

「ちょっとまってて、眼鏡片づけてくる。」



「おまたせ。」

「ナヲは眼鏡なくて大丈夫なの?」

「大丈夫よ。」

私たちが立ち話をしていると、

「白雪姫に、狸に富。ぐずぐずしてたらリハに遅れるぜ!」

「隆くん。素敵ですね。立派な王子様ですね。」

「だろ。俺もそう思う。」

「おいおい。そこ。早く出てくれ。教室のカギ閉めれないだろ。」

信くんに言われて私たちは講堂に向かいました。


講堂では、個人やグループでステージ発表に参加する人たちのリハーサルが行われていました。リハーサルは押しているようで、私たちはリハーサルが終わるのを客席で待つことになりました。


「1年C組の皆さんは準備をお願いします。」



登場人物

小南ナヲ→前世で100歳まで生き、その記憶をもったままこの世界に生まれてきた。この物語の主人公。

角光明→日之本帝国第二皇子。幼い頃に遊んでいたあきちゃん(明)。

小南正次朗→ナヲの5歳歳上の兄。あだ名は正ちゃん。

花ちゃん→角光明の姉。

坂上信雪→貴族(士族)。正義感が強くて優しくて力持ち。柔道部期待の星。

水木富→貴族(華族)。気さくな性格で心優しい子。茶道部

長井隆→平民。九州の長崎出身。実家は長崎で貿易商、英語、仏蘭西語、独逸語が堪能。私が企画部部長を務めているセイコウ出版社で翻訳のアルバイトをしている。。

吉田かえで→平民。曲がったことが大嫌いな明るい活発な子。帝都の下町朝草生まれ朝草育ち。

野島柚木→あだ名はゆずちゃん。両親が営んでいる周南堂で働いている。午前中は購買で、午後は周南堂の店舗で働いている。ナヲとの幼馴染。

野島涼介→あだ名は涼くん。柚木の兄。

三条礼司→日之本帝国の上院、太政大臣。20年前は文部大臣だった。光明と花ちゃんの叔父。

市川先生→1年C組の担任。担当教科は数学。英国に留学経験があり英語が堪能。

相田さん→ナヲのクラスメイト。貴族

九条 善高→貴族。父は立法省の大臣 善成。社交ダンス部。

春日フジ→金属加工の春日工業副社長。竹男の妻。ナヲの父敏光の姉。ナヲの伯母。

春日竹男→金属加工の春日工業の社長。フジの夫。ナヲの伯父

中村さん→クラスメイト、文化祭では舞台出演者のメイクを担当する。

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