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5. 馬車の車窓から

 タキシードにコートを着た男性と両親は互いに自己紹介をして、それから私達は迎えの馬車に乗りました。


 私の住む帝都は前世に見た、明治の文明開化の様子を描いた『開化絵』の風景にそっくりです。石畳の道には馬車が走り、西洋風な街灯に、建物。街ゆく人の格好も着物だったり、洋装だったり。

 今、窓から眺めている帝都のモダンな街並みは、私が幼い頃過ごした戦前の日本(東京)の景色にどこか似ていて懐かしさが込み上げてきます。ただ、私が生まれ変わったこの世界には、前世と大きく違うことがあります。それは、この世界には魔法(魔力)が存在しているのです。日之本帝国ではこれを(神力)と呼んでいます(魔法の考え方は世界各国違い、呼び名も異なるようですが、)。日之本帝国では神力(魔力)は天照という神様がこの世界に授けてくださったと考えられています。神力は誰でも持ってはいますが、神力を体に一定の量を貯めることができるほんの一部の人しか使うことができません。大半の人は神力を汗のように体から放出してしまい貯めることができず使うことができないそうです。

 だから、初等学校の6年に進級する時に子供たちは全員

神力検査をして、その結果を踏まえて初等教育学校卒業後の進路を決めるそうです。帝国では、初等教育学校の6年間が義務教育(初等教育学校の対象年齢は前世の小学校と一緒です。6〜12歳。)です。

 お父様はこの神力検査で、ほんの一握りの人間だということがわかり、帝国のために尽くそうと決めて、(初等教育学校→中等教育学校→高等教育学校→大学→工部省)工部省に入省したそうです。


「そろそだな。」

「服装の乱れがないですか?正次朗ネクタイか曲がっていますよ。」


お母さんが兄のネクタイを整えていると馬車が止まりました。


ガチャリ。馬車のドアがゆっくり開きました。

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