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321.いつもの日常に⑪

 馬車に乗り込むと兄は

「あきちゃんとなんかあったのか?」

「まあ、これまで色々と・・・。」

と私は答えました。

「だよな。」

「え?」

「だって、天照の世界に行った時からちょっと2人の様子が変だなって思ってて、あきちゃんが宮崎に行ってからはナヲがあきちゃんのこと、一言も話さないだろ。それがすごく不自然に思ってたんだよね。そうかと思ったら今日は皇太子殿下にあきちゃんのことできつく当たってるし。らしくないよ。・・・ナヲってさ。・・・好きなんだろ?あきちゃんのこと。」

「はぁ?なんてこと言うんですか?そんなこと。身分も違うし、住む世界も違います。私なんかがあきちゃんに恋をするなんて。・・・駄目です。やめてください。」

「何でだよ。ナヲ、素直になれよ。」

「私はいつも素直です。私は、駄目なんです。」

「なんだよ、駄目駄目って。俺から見てもナヲは優秀で、優しくて、強くて、礼儀正しくてどこに出しても恥ずかしくない、むしろ自慢したい妹だよ。ナヲだったら貴族になることも簡単なことだろ?」

「簡単ではありませんよ。それに貴族になったとしても駄目なんです。」

「理由は。俺が駄目か、駄目じゃないか決める。」

・・・兄さんは勝手なことばかり。やっと、やっと、自分の気持ちに折り合いをつけたのに。それに私が恋をしてはいけないと言う理由。私が116歳のおばあちゃんということを話したところで・・・。きっと兄さんに信じてもらえないでしょうね。何馬鹿な事言ってるんだって笑われるに決まっています。なんて、言えばいいのかしら・・・。


登場人物

小南ナヲ→前世で100歳まで生き、その記憶をもったままこの世界に生まれてきた。この物語の主人公。神力を持つ。

角光明→日之本帝国第二皇子。幼い頃に遊んでいたあきちゃん(明)。

小南正次朗→ナヲの5歳歳上の兄。あだ名は正ちゃん。神力を持つ。

小南敏光→ナヲの父、工部省に勤めている。姉が経営しているセイコウ出版社副社長。神力を持つ。

小南カヨ子→ナヲの母。

皇帝陛下→角高順 光明の父。

皇后様→角優花 光明の母。

皇太子殿下→角光輝 光明の兄。(みっちゃん)

角光枝→角光明の姉。(花ちゃん)

坂上信雪→貴族(士族)。正義感が強くて優しくて力持ち。柔道部期待の星。

水木富→貴族(華族)。気さくな性格で心優しい子。茶道部

長井隆→平民。九州の長崎出身。実家は長崎で貿易商、英語、仏蘭西語、独逸語が堪能。私が企画部部長を務めているセイコウ出版社で翻訳のアルバイトをしている。。

吉田かえで→平民。曲がったことが大嫌いな明るい活発な子。帝都の下町朝草生まれ朝草育ち。

野島柚木→あだ名はゆずちゃん。両親が営んでいる周南堂で働いている。午前中は購買で、午後は周南堂の店舗で働いている。ナヲとの幼馴染。

野島涼介→あだ名は涼くん。柚木の兄。

三条礼司→日之本帝国の上院、太政大臣。20年前は文部大臣だった。光明と花ちゃんの叔父。

市川先生→1年C組の担任。担当教科は数学。英国に留学経験があり英語が堪能。

相田さん→ナヲのクラスメイト。貴族

九条 善高→貴族。父は立法省の大臣 善成。社交ダンス部。

春日フジ→金属加工の春日工業副社長。竹男の妻。ナヲの父敏光の姉。ナヲの伯母。

春日竹男→金属加工の春日工業の社長。フジの夫。ナヲの伯父

平川環→セイコウ出版社の社長。敏光の姉(フジの妹)。ナヲの伯母。

中村邦子さん→クラスメイト。文化祭の演劇のメイクを担当。

木田さん→クラスメイト。文化祭では衣装班。

佐藤美香さん→クラスメイト。文化祭では調理班。貴族。ダンス部。

瀬川くん→クラスメイト。文化祭では調理班。平民。

一ノ瀬類→あきちゃんのクラスメイト。

大川大地→騎士団の団員。自宅は武器や防具の工房で以前は職人として働いていた。平民。

星野由美子→天文部、部長。

一ノ瀬雄太郎→類の祖父、八咫神神社神主

一ノ瀬サツキ→類の母

一ノ瀬勇→類の父、神祇省勤務

浜田さん→皇太子殿下角輝光の専属執事

三木さん→皇居の女中頭

井沢団長→近衛騎士団団長

鶴崎→光枝(花ちゃん)の専属執事

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