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167.夜の学校③

「え?ナヲ断るの?すごく面白そうな話じゃない?」

「俺もなんか興味ある。でも俺は柔道部で7時くらいまで練習してるんだけど、そんな音聞いたことないんだよね。」

かえでさんと、信くんがそう言うと、

「私もダンス部で7時くらいまで練習していますけど、そのような音聞いたことはありません。」

「僕もです。最近、部活の時間、警備員や、先生が頻繁に見回りをしていると思ってたんですが、そんな事情があったんですね。」

と佐藤さんと九条さん。

「柔道部もダンス部も南棟でやっていますよね。確か天文部は職員室がある北棟でやっていますよね。だから聞こえないのではないですか?」

と中村さんがおっしゃったので

「なるほどそうですね。それにダンス部は音楽が常に流れていますし、柔道部も受け身の音などで音が聞こえにくい環境ですもんね。」

と答えた。

 すると星野先輩が、

「ごめんなさいね。お昼ご飯の邪魔をして。実際に警備員の方々や先生方が見回ってくれていますし、実害はありませんし。ただ私達が気持ち悪いっていうか、気の持ちようなんでしょうけど・・・。話、聞いてくれてありがとうございました。」

「お役に立てなくてすみませんでした。」

と私が謝ると、

「お役に立てなくても、気になりませんか?原因さえはっきりわかれば天文部の皆さんの心のストレスも解消されると思うんです。茶道部は6時半に部活が終わるでしょ。その後、天文部に行ってみませんか?ナヲさんは物知りだったら何かわかるかもしれませんしどうでしょう?」

なぜか富さんは興味津々です。すると信くんまで

「俺も気になる。音の正体。」

と言うもんですから、

「でしょー。面白そうだよねー。ねえ。ナヲ、今日は訓練も仕事もないでしょ。」

「え?引き受けてくれるんですか?」

と星の先輩が私にチワワの様な表情をして尋ねるので断り辛くなり、

「お役に立てるかわかりませんけど。今日、部活が終わったら伺います。」

と答えてしまいました。

「私たちは北校舎の屋上で活動していますので、部活が終わったら来てもらえますか?」

「わかりました。」

私はそう返事をした。


 先輩方は私に何度もお礼を言ってから教室を出て行きました。

登場人物

小南ナヲ→前世で100歳まで生き、その記憶をもったままこの世界に生まれてきた。この物語の主人公。神力を持つ。

角光明→日之本帝国第二皇子。幼い頃に遊んでいたあきちゃん(明)。

小南正次朗→ナヲの5歳歳上の兄。あだ名は正ちゃん。神力を持つ。

小南敏光→ナヲの父、工部省に勤めている。姉が経営しているセイコウ出版社副社長。神力を持つ。

小南カヨ子→ナヲの母。

花ちゃん→角光明の姉。

坂上信雪→貴族(士族)。正義感が強くて優しくて力持ち。柔道部期待の星。

水木富→貴族(華族)。気さくな性格で心優しい子。茶道部

長井隆→平民。九州の長崎出身。実家は長崎で貿易商、英語、仏蘭西語、独逸語が堪能。私が企画部部長を務めているセイコウ出版社で翻訳のアルバイトをしている。。

吉田かえで→平民。曲がったことが大嫌いな明るい活発な子。帝都の下町朝草生まれ朝草育ち。

野島柚木→あだ名はゆずちゃん。両親が営んでいる周南堂で働いている。午前中は購買で、午後は周南堂の店舗で働いている。ナヲとの幼馴染。

野島涼介→あだ名は涼くん。柚木の兄。

三条礼司→日之本帝国の上院、太政大臣。20年前は文部大臣だった。光明と花ちゃんの叔父。

市川先生→1年C組の担任。担当教科は数学。英国に留学経験があり英語が堪能。

相田さん→ナヲのクラスメイト。貴族

九条 善高→貴族。父は立法省の大臣 善成。社交ダンス部。

春日フジ→金属加工の春日工業副社長。竹男の妻。ナヲの父敏光の姉。ナヲの伯母。

春日竹男→金属加工の春日工業の社長。フジの夫。ナヲの伯父

中村邦子さん→クラスメイト。文化祭の演劇のメイクを担当。

木田さん→クラスメイト。文化祭では衣装班。

佐藤美香さん→クラスメイト。文化祭では調理班。貴族。ダンス部。

瀬川くん→クラスメイト。文化祭では調理班。平民。

一ノ瀬類→あきちゃんのクラスメイト。

大川大地→騎士団の団員。自宅は武器や防具の工房で以前は職人として働いていた。平民。

星野→天文部、部長。

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