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162.中間考査とそれからの日々①(あきちゃん視点)

 朝の補習授業が終わって、クラスの女子生徒たちに囲まれた。ダンス部に入部しないかというお誘いだ。茶道部に入っているからと丁重に断っとぃると、うちのクラスの前をナヲちゃんといつものメンバー、そして文化祭の後に仲が良くなったという九条君や女子二人とうちの教室の前を通り過ぎた。今日から登校したんだな。

 もう完璧に治ったんだろうか?今日から部活も休みになるから放課後になる前に会って確かめたい。ナヲちゃんのクラスに行ってもいいのだが、ナヲちゃんのことだから今頃試験勉強を頑張っているに違いない。それを邪魔するわけにはいかない・・・。それにナヲちゃんのお見舞いに行ったことは誰にも言わないように水木さんと吉田さんに口止めされている。ここで私がC組に行くと水木さんと吉田さんに迷惑をかけてしまう。結局ナヲちゃんに会えないまま時間が過ぎ昼休みななってしまった。友人たちと昼食をして、試験勉強をしていると、放送で職員室に呼び出された。これはチャンスだと思い私は職員室近くでナヲちゃんを待つことにしたするとナヲちゃんが職員室から出て渡り廊下に差し掛かった時に声をかけた。ナヲちゃんが振り返り私を見た瞬間、心臓が高鳴った。私はナヲちゃんの手を引いて二人っきりになれそうな理科室に向かっていた。途中でナヲちゃんがお見舞いのお礼を言ってくれたが。その時の私はそれにきちんと答えていただろうか?その時の私は「理科室のカギが開いていますように・・・。」そればかり考えていた。

 理科室に着くと鍵が開いていた。部屋の中に誰かがいる気配もない。私は思い切って扉を開けると誰もいないことを瞬時に確認し、ナヲちゃんを抱きしめた。我ながら大胆なことをしてしまった。びっくりしたナヲちゃんが私を投げ飛ばす可能性もあったが、それをしなかったのは少しは進展したと思ってもいいのか?それとも「心配させてごめんなさい。よしよし。」と単に子ども扱いをされただけなのか。できれば前者であってほしい。なをちゃんを抱きしめた手を緩めると、ナヲちゃんは「先に出るね。」と慌てて理科室を出て行った。少しは私を男として意識してくれたようだ。

登場人物

小南ナヲ→前世で100歳まで生き、その記憶をもったままこの世界に生まれてきた。この物語の主人公。神力を持つ。

角光明→日之本帝国第二皇子。幼い頃に遊んでいたあきちゃん(明)。

小南正次朗→ナヲの5歳歳上の兄。あだ名は正ちゃん。神力を持つ。

小南敏光→ナヲの父、工部省に勤めている。姉が経営しているセイコウ出版社副社長。神力を持つ。

小南カヨ子→ナヲの母。

花ちゃん→角光明の姉。

坂上信雪→貴族(士族)。正義感が強くて優しくて力持ち。柔道部期待の星。

水木富→貴族(華族)。気さくな性格で心優しい子。茶道部

長井隆→平民。九州の長崎出身。実家は長崎で貿易商、英語、仏蘭西語、独逸語が堪能。私が企画部部長を務めているセイコウ出版社で翻訳のアルバイトをしている。。

吉田かえで→平民。曲がったことが大嫌いな明るい活発な子。帝都の下町朝草生まれ朝草育ち。

野島柚木→あだ名はゆずちゃん。両親が営んでいる周南堂で働いている。午前中は購買で、午後は周南堂の店舗で働いている。ナヲとの幼馴染。

野島涼介→あだ名は涼くん。柚木の兄。

三条礼司→日之本帝国の上院、太政大臣。20年前は文部大臣だった。光明と花ちゃんの叔父。

市川先生→1年C組の担任。担当教科は数学。英国に留学経験があり英語が堪能。

相田さん→ナヲのクラスメイト。貴族

九条 善高→貴族。父は立法省の大臣 善成。社交ダンス部。

春日フジ→金属加工の春日工業副社長。竹男の妻。ナヲの父敏光の姉。ナヲの伯母。

春日竹男→金属加工の春日工業の社長。フジの夫。ナヲの伯父

中村邦子さん→クラスメイト。文化祭の演劇のメイクを担当。

木田さん→クラスメイト。文化祭では衣装班。

佐藤美香さん→クラスメイト。文化祭では調理班。貴族。ダンス部。

瀬川くん→クラスメイト。文化祭では調理班。平民。

一ノ瀬類→あきちゃんのクラスメイト。

大川大地→騎士団の団員。自宅は武器や防具の工房で以前は職人として働いていた。平民。

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