表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

15/407

15.誕生日会④

「花江さん、どうぞ。」

エツ子さんは花ちゃんにお皿に盛った料理を渡す。

「花ちゃん欲しいのがあれば言ってね、僕、入れるから。」

「ありがとう正ちゃん。」


しょうんちのちらし寿司本当に美味いよな。」

「私もおばさんの、ちらし寿司大好き。明さんは食べた?」

あきちゃんは首を振ると

「入れてあげる、お皿ちょうだい。」


ゆずちゃんによそってもらったちらし寿司を食べるとあきちゃんの表情がニコッとほころぶ。


「かわいい。花江さんもちらし寿司のおかわりいる時は言ってね。」

「ありがとうございます。」


「俺のところにあるポテトサラダとサンドイッチもいる時は遠慮せずに言ってくれ。おばさんが作るポテトサラダとサンドイッチもうまいぜ。」

「ありがとうございます。」


「俺たちに敬語使わなくていいから。」

「そうそう。花ちゃん、涼とゆずはもう友達だろ。」

「花江さん、明さん。私も花ちゃん、あきちゃんって呼んでもいい?」

「えぇ。」

と花ちゃん、こくりとうなずくあきちゃん。

花ちゃんとあきちゃんは緊張しながらも、りょうくんとゆずちゃんの社交的な性格に助けられて徐々に2人に慣れてきて、1時間もたつと、


「涼さんと、ゆずちゃんは店番もなさるの?すごいわ。」

「ゆずちゃんは5歳だけど、お金の計算がすごく早いし、涼くんもお店のお菓子作りの修行頑張ってるんですよ。」

「俺、この前涼がつくったバターあんこどら焼きの試食させてもらったんだけどらすんごくうまくて、5個食べた。」

「餡子と生地は父ちゃんが作ったものだし。それを焼いて、餡子とバター挟んだだけだし。それにバター挟んだのだって、ナヲのアイデアだし。ナヲは賢いからさ、うちの商品開発に色々協力してもらってるんだ。(前世の記憶をお伝えしてるだけなんですけどね。それに毎回たくさんのお心遣いと、お菓子をいただいていて逆に申し訳ないくらいです。)

「ナヲちゃんは父ちゃんと母ちゃんにいっつも嫁に来いって言われてるのよ。」


「ナヲは嫁に出さん。」

大人グループ(母と三条様と執事さんとエツ子さん)で盛り上がっていた父が急にツッコミを入れます。

するとあきちゃんが私の腕を掴み首を振ります。カーディガンのポケットから手帳とペンを出して『ダメ!』と書いてゆずちゃんにみせます。


「え〜かわいい〜。やきもち?あきちゃんかわいい!連れて帰りたい。」

ゆずちゃんはあきちゃんのかわいさにメロメロです。

「そっか〜、ダメかぁ〜。ナヲちゃんがお姉さんになったら嬉しいけど、おじさんとあきちゃんが反対するなら諦めなきゃな〜。」

「俺のいないところで勝手に結婚相手を決められて、断られるとか悲しすぎるんだけど。」

みんなはどっと笑います。


その後涼くんとあきちゃんからいただいた大きなチョコレートケーキをみんなで食べました。

「涼さん、ゆずちゃん、ケーキとってもおいしいわ。」

「羊羹も美味かった。帰りに周南堂のお菓子を買って帰ろう。」

「いいの?うれしい!」



その後、三条様と、花ちゃん、あきちゃんからプレゼントを貰いました。

三条様からは高級な万年筆、花ちゃんからはピンクの花のブローチ、あきちゃんからのプレゼントの包みを開けようとしたら

『はずかしいからこっそりみて』

と手帳を見せられました。兄や涼くん、ゆずちゃんも気になるといってましだが、

『じゃあ、2人の秘密ね!』

というとあきちゃんはぱあっと笑顔になり、うんうんと首をふっていました。

その後、私達は双六をしたり、ままごとをしたりしてあっという間に時間が過ぎてお開きの時間になりました。


 帰りに三条様たちはお菓子を買って帰るとのことで、りょうくんとゆずちゃんは三条様たちを連れて帰りました。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ