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13.誕生日会②
そろそろ時間かしら。
家族全員が私のために準備をしてくれているのに、自分だけ部屋でゆっくりしているのは落ち着きません。数分おきに時間を確認しては本を読むを繰り返しています。
そうこうしているうちに、
「お嬢様、涼介様と、柚木様がいらっしゃいました。」
野島涼介くんと柚木ちゃんは私の幼馴染。家も近所で、涼くんは兄と同じ10歳(一緒の初等教育学校で、1年の時からずっと同じクラスの親友)。ゆずちゃんは私と同じ5歳で私とゆずちゃんも親友です!
2人の家は『周南堂』という老舗の和菓子屋さん。おじさんとおばさんが作る和菓子はどれも絶品なんですよ!(今、企画している漫画喫茶で出すお菓子の相談にも乗っていただいています。)
私は急いで玄関に向かいますと、りょうくんは大きな箱を持っています。
「お誕生日おめでとう。これプレゼント。」
「ありがとう。おじさんとおばさんのケーキ大好き。」
私は2人を部屋に案内しました。




