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127.訓練

 兄と私は間合いをとりながら互いの出方をみています。

私は大川さんとの試合で神力を半分近く使っていますが、兄との体力や技術の差を考えた時に神力を目一杯使い続けないとまず勝つことはできません。しかし決勝戦は60分。

先程大川さんとの試合で半分くらい神力を使ってしまいました。

 色々と考えていると兄が私の間合いに飛び込んできました。私は木刀を払いそのまま剣道の技である面を神力を込めて打ち込むと、兄は私の胴に潜り込み思いっきり体当たりをしてきました。

 私は飛ばされない様に兄をヘッドロックしました。そしてそのまま兄の勢いに乗り壁際までくると身を交わし、八相の構えをとり思いっきり兄の胴に打ち込むも、木刀で防がれ、そのまま蹴りを入れられて床に叩きつけられました。その際、眼鏡の右側のレンズにひびがはいりました。

 兄の攻撃は止まらず、倒れている私めがけて膝を落とそうとしたのでその膝を木刀で払い、私は起き上がりながらバランスの崩れた兄を八相の構えから兄の胴を力一杯打ち込みそのまま反対側から蹴りを入れ、吹き飛ばされた兄を追いかけてもう一発袈裟斬りをした。壁に打ち付けられた兄はそのまま体勢を整え向かってきました。

 このような一進一退の戦いを続けて、いよいよ私の神力がつきそうになってきました。手に力が入り辛くなってきましたが、大川さんに木刀を加工してもらったおかげでしっかり握れています。いつもの木刀を使っていたら持っていることもままならなかったでしょう。

 兄も相当疲れてきたようで、肩で息をしています。私は兄の元々の神力量はどのくらいか知りませんし、そして今どのくらい残っているかは分かりませんが、あの疲れ方を見ると相当消耗はしていると思います。最後に1撃入れられたら・・・。

「うゎーーー!」

私は声を上げ、気合いを入れると兄めがけて一気に飛び込み胴を入れました。胴は見事に決まりましたが、神力が尽きた私はそのまま倒れ、兄はそのまま壁に打ち付けられそのまま倒れました。

 

「ワン、ツー。」

カウントが聞こえますが体が動きません。そのままわたし

は意識を失いました。

登場人物

小南ナヲ→前世で100歳まで生き、その記憶をもったままこの世界に生まれてきた。この物語の主人公。神力を持つ。

角光明→日之本帝国第二皇子。幼い頃に遊んでいたあきちゃん(明)。

小南正次朗→ナヲの5歳歳上の兄。あだ名は正ちゃん。神力を持つ。

小南敏光→ナヲの父、工部省に勤めている。姉が経営しているセイコウ出版社副社長。神力を持つ。

小南カヨ子→ナヲの母。

花ちゃん→角光明の姉。

坂上信雪→貴族(士族)。正義感が強くて優しくて力持ち。柔道部期待の星。

水木富→貴族(華族)。気さくな性格で心優しい子。茶道部

長井隆→平民。九州の長崎出身。実家は長崎で貿易商、英語、仏蘭西語、独逸語が堪能。私が企画部部長を務めているセイコウ出版社で翻訳のアルバイトをしている。。

吉田かえで→平民。曲がったことが大嫌いな明るい活発な子。帝都の下町朝草生まれ朝草育ち。

野島柚木→あだ名はゆずちゃん。両親が営んでいる周南堂で働いている。午前中は購買で、午後は周南堂の店舗で働いている。ナヲとの幼馴染。

野島涼介→あだ名は涼くん。柚木の兄。

三条礼司→日之本帝国の上院、太政大臣。20年前は文部大臣だった。光明と花ちゃんの叔父。

市川先生→1年C組の担任。担当教科は数学。英国に留学経験があり英語が堪能。

相田さん→ナヲのクラスメイト。貴族

九条 善高→貴族。父は立法省の大臣 善成。社交ダンス部。

春日フジ→金属加工の春日工業副社長。竹男の妻。ナヲの父敏光の姉。ナヲの伯母。

春日竹男→金属加工の春日工業の社長。フジの夫。ナヲの伯父

中村邦子さん→クラスメイト。文化祭の演劇のメイクを担当。

木田さん→クラスメイト。文化祭では衣装班。

佐藤美香さん→クラスメイト。文化祭では調理班。貴族。ダンス部。

瀬川くん→クラスメイト。文化祭では調理班。平民。

一ノ瀬類→あきちゃんのクラスメイト。

大川大地→騎士団の団員。自宅は武器や防具の工房で以前は職人として働いていた。平民。

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