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116/410

116.訓練

  私たちは兵部省の職員の方から試合についての説明を受け、トーナメントの抽選をしてから控室に向かいました。試合は6時半から。私が引いたのは9番、兄さんは3番、大川さんは5番でした。


 控室は更衣室も兼ねているので、広い控室に私が1人ぽつん。第一試合まで15分かかります。私は10本組の木刀を入れた袋にあきちゃんからもらったブレスレットを安全ピンで止めました。試合中に壊れてはいけませんからね。私はこのような試合に出るのは初めてなので少し緊張をしています。あきちゃんからもらったブレスレットを握ると不思議と気持ちが楽になりました。少し早いですが客席に向かい、試合の出番が来てもすぐに移動ができる様に扉の近くに座りました。

 しばらくして兄さんが、やって来て

「俺2試合目。」

と言って隣に座りました。

「私は4試合目です。」



今回の試合を簡単に伝えますと、以下の通りです。

・試合はトーナメント

・30分1本勝負。

・レフリーストップあり。

・30分で勝負が決まらない時は、判定。

・決勝戦の7試合目だけは60分1本勝負。

・勝敗は、試合相手が10カウント以内に立ち上がらない時、もしくはgive upをすれば勝ち。

・武器の使用、種類は自由だが木製であること。

・打撃、蹴り、絞技、投げ技なども使用可。特に反則技などは規定されていない。(幽魔はルール無用で襲い掛かってくるため。)

・防具は頭、胴、肘、膝、脛に規定のものを必ず着用すること。




その時、会場の貴賓席にはあきちゃん、花ちゃん、九条様、そして兵部省の方でしょうか、騎士団の制服を着た方が数人いらっしゃいました。

場内アナウンスで

「選手、職員、関係者は貴賓席に向かって礼!」

という号令がなされ、私たちは一斉に礼をしました。その時、私は昨日、一緒にデートをして、晩御飯を食べたあきちゃんと私では住む世界が全く違うのだなと実感しました。そして私は兄がこれから成そうとしていることがとても大変なことなのだと改めて実感しました。




登場人物

小南ナヲ→前世で100歳まで生き、その記憶をもったままこの世界に生まれてきた。この物語の主人公。神力を持つ。

角光明→日之本帝国第二皇子。幼い頃に遊んでいたあきちゃん(明)。

小南正次朗→ナヲの5歳歳上の兄。あだ名は正ちゃん。神力を持つ。

小南敏光→ナヲの父、工部省に勤めている。姉が経営しているセイコウ出版社副社長。神力を持つ。

小南カヨ子→ナヲの母。

花ちゃん→角光明の姉。

坂上信雪→貴族(士族)。正義感が強くて優しくて力持ち。柔道部期待の星。

水木富→貴族(華族)。気さくな性格で心優しい子。茶道部

長井隆→平民。九州の長崎出身。実家は長崎で貿易商、英語、仏蘭西語、独逸語が堪能。私が企画部部長を務めているセイコウ出版社で翻訳のアルバイトをしている。。

吉田かえで→平民。曲がったことが大嫌いな明るい活発な子。帝都の下町朝草生まれ朝草育ち。

野島柚木→あだ名はゆずちゃん。両親が営んでいる周南堂で働いている。午前中は購買で、午後は周南堂の店舗で働いている。ナヲとの幼馴染。

野島涼介→あだ名は涼くん。柚木の兄。

三条礼司→日之本帝国の上院、太政大臣。20年前は文部大臣だった。光明と花ちゃんの叔父。

市川先生→1年C組の担任。担当教科は数学。英国に留学経験があり英語が堪能。

相田さん→ナヲのクラスメイト。貴族

九条 善高→貴族。父は立法省の大臣 善成。社交ダンス部。

春日フジ→金属加工の春日工業副社長。竹男の妻。ナヲの父敏光の姉。ナヲの伯母。

春日竹男→金属加工の春日工業の社長。フジの夫。ナヲの伯父

中村邦子さん→クラスメイト。文化祭の演劇のメイクを担当。

木田さん→クラスメイト。文化祭では衣装班。

佐藤美香さん→クラスメイト。文化祭では調理班。貴族。ダンス部。

瀬川くん→クラスメイト。文化祭では調理班。平民。

一ノ瀬類→あきちゃんのクラスメイト。

大川大地→騎士団の団員。自宅は武器や防具の工房で以前は職人として働いていた。平民。

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