107.訓練
午後の授業が終わりホームルームが終わると、いつものメンバーに訓練があるから先に帰ると伝え教室を出ました。訓練の日は準備運動も兼ねて、荷物を両手に持って負荷をかけ、走って帰っているんです。校門を出ると私は走り出しました。
「ただいま!」
「おかえりなさい。ナヲ、汗びっしょりじゃない。また走って帰ったの?早く汗を拭いて着替えないと風邪引くわよ。」
「はーい。先に手洗い、うがいをしてからすぐにします!」
「私は体を拭き、道着に着替え、汗で汚れたシャツなどを洗濯カゴに入れ、お弁当箱と水筒を台所に持っていきました。
「ご馳走様様でした。」
「はーい。あっ。ナヲおやつはどうする?食べていく?テーブルに昨日野島さんからいただいたお菓子あるわよ。」
「いただきます。」
私はお茶を入れていると、
「ただいま。」
兄さんが帰ってきて、私の分に切った羊羹を食べてしまいました。
「兄さんも食べるなら切りますよ。手洗いうがいをしてください。」
「はーい、ありがとう。」
その後兄とおやつを食べて、いつもより早く訓練場へ行きました。
登場人物
小南ナヲ→前世で100歳まで生き、その記憶をもったままこの世界に生まれてきた。この物語の主人公。神力を持つ。
角光明→日之本帝国第二皇子。幼い頃に遊んでいたあきちゃん(明)。
小南正次朗→ナヲの5歳歳上の兄。あだ名は正ちゃん。神力を持つ。
小南敏光→ナヲの父、工部省に勤めている。姉が経営しているセイコウ出版社副社長。神力を持つ。
小南カヨ子→ナヲの母。
花ちゃん→角光明の姉。
坂上信雪→貴族(士族)。正義感が強くて優しくて力持ち。柔道部期待の星。
水木富→貴族(華族)。気さくな性格で心優しい子。茶道部
長井隆→平民。九州の長崎出身。実家は長崎で貿易商、英語、仏蘭西語、独逸語が堪能。私が企画部部長を務めているセイコウ出版社で翻訳のアルバイトをしている。。
吉田かえで→平民。曲がったことが大嫌いな明るい活発な子。帝都の下町朝草生まれ朝草育ち。
野島柚木→あだ名はゆずちゃん。両親が営んでいる周南堂で働いている。午前中は購買で、午後は周南堂の店舗で働いている。ナヲとの幼馴染。
野島涼介→あだ名は涼くん。柚木の兄。
三条礼司→日之本帝国の上院、太政大臣。20年前は文部大臣だった。光明と花ちゃんの叔父。
市川先生→1年C組の担任。担当教科は数学。英国に留学経験があり英語が堪能。
相田さん→ナヲのクラスメイト。貴族
九条 善高→貴族。父は立法省の大臣 善成。社交ダンス部。
春日フジ→金属加工の春日工業副社長。竹男の妻。ナヲの父敏光の姉。ナヲの伯母。
春日竹男→金属加工の春日工業の社長。フジの夫。ナヲの伯父
中村邦子さん→クラスメイト。文化祭の演劇のメイクを担当。
木田さん→クラスメイト。文化祭では衣装班。
佐藤美香さん→クラスメイト。文化祭では調理班。貴族。ダンス部。
瀬川くん→クラスメイト。文化祭では調理班。平民。
一ノ瀬類→あきちゃんのクラスメイト。




