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1. 100年の人生を全うしたのですが・・・。

 ピーーー。

 「11時56分。ご臨終です。」

 

 脈と瞳孔を確認し終えた医者が子供達に告げています。

 看護師は、テキパキと心電計や点滴を片付けています。


 病院のベッドに横たわる私を囲んで、娘や息子、孫やひ孫達が泣いています。


 私は、戦争で主人をなくしてからは、子育てをしながら必死に働き2人の子供を育てました。子供たちは立派に育ってくれて、孫やひ孫にも恵まれて私の人生は幸せでした。100年も生きたのですから、大往生ですよ。

 ・・・ただ心残りがあるとすれば、平和になった世界で主人と生きたかった。一緒に歳をとりたかった。・・・もっと名前を呼んでほしかった!!!

 これから先に逝った、主人のもとへ行ってきます!みんなありがとうね!



こうして私の人生は幕を閉じました。



・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・



・・・と思っていました。

 

 

 ピカー!!

 


・・・??!まぶしい!!



目の前が急に明るくなり、目が眩んでいます・・・。・・・あらっ??!なんだかだんだん苦しくなってきました・・・・。


「奥様!女の子です!」


なっっっっ。くっっ・・くるしい。



私が息の苦しさにもがいていると、誰かが私の足首を掴み逆さ吊りにして、パシッパシッとおしりを叩きはじめました。


・・・痛っっ。うっっ。うっっ。


「ゴホッ」


す〜〜〜〜は〜〜〜。す〜〜〜は〜〜〜。

「うわ〜ん!!え〜ん!え〜ん!」



「奥様、おめでとうございます!!」

「旦那様!旦那様!女の子です!処置が終わるまでそのままお待ちください。」

と女性の声が聞こえたあとに

「ばんざーい!ばんざーい!」

と男性と子供の声が聞こえてきました。



 はぁ〜〜〜。ス〜〜〜。あー空気が美味しい!!息苦さから解放されてほっとしていますと、明るさに慣れてきた私の目に50歳くらいのご婦人の顔が飛び込んできました。私は驚いて思わず悲鳴をあげてしまいました。

「え〜ん!え〜ん!」



「奥様、お疲れ様です。」

「道子さん、ありがとうございました。」

 

 私は道子さんと呼ばれる女性に体を拭かれ、白い柔らかい布に包まれ、今度は布団に寝ている奥様と呼ばれる女性の横に寝かされました。


「奥様、お身体をお拭きしますね。」

「ありがとうございます。道子さん。」



私を抱いていた女性が道子さん。隣に寝て奥様と呼ばれているのが私を産んでくださったお母さんですね。


 お母さんは25歳くらい。女優さんのように整った顔立ちの美人さんです。

 道子さんは50歳位のふくよかな女性。肝っ玉かあさんという言葉がぴったりです。

 


お二人のやりとりを見ていますと、今、私が置かれている状況がだんだんわかってまいりました。これはおそらくーーー。

「ふわぁ〜。」

大きなあくびをしてしまいました。失礼しました。。なんだか疲れてしまって・・・、お布団もふかふかで・・・、「ふわぁ〜。」


私はふたたび大きなあくびをすると、そのまま眠ってしまいました。



初めて作品を投稿しました。

読んでくださった方、ありがとうございました。

話が動き出すのは3話以降です。それまで我慢ください。

m(_ _)m

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