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僕の中の怪物  作者: 悦可
6/6

僕の中の怪物⑥

「--ちゃん(僕)、ご飯できたよ」

僕「はーい!」


「--ちゃん(僕)」

僕「何?」


「こっちが妹の--ちゃん、そしてこっちは--ちゃん(自分)です!いえーい!ママ、見てみて!」


「--ちゃん(妹)抱っこしてあげる!」


目が覚めたらいつもの白い天井だった。

スマホのメモ帳には身に覚えのない「1人は寂しい気持ち悪いお母さんが居てお父さんがいて兄弟がいてあの頃に戻りたい」というものが書いてあった。


どうやら僕はまたOD(※オーバードーズ)をしたみたいだ。


目から出た水がこめかみを伝い、耳に入り、気持ち悪い。 枕が濡れている。


心は蝶の羽のように柔く脆い。

今の僕の胸は抜けない矢が刺さったような感覚だ。

物理的な痛みよりも心の痛みの方がずっと痛い。苦しくてたまらない。


なんでだろう。昨日の僕は少し努力してセロトニンを浴びたのに。ダメだったみたいだ。


あいつ(「アレ」)が動いたらって言ったから少し動いたのに。

どう足掻いてもクソなのかもしれない、今の僕は。蟻地獄みたいだ。


心理学的に言われてる事だが、楽しい記憶よりトラウマや嫌な記憶の方が残りやすいと言われている。


僕がODしたって物覚えが悪くなっただけで嫌な記憶は消えなかった。

ODでいらない日にちをスキップしたところでまた目覚めたらその日がくる。


ODしたって虹の橋は渡れないし、空にも行けない。


日にちをスキップしても、歩けなくなる、意味のわからない事を言うだけに過ぎない。


無意味だな。

またこうやって無意味でしょうもない事ばっかしてるんだな僕は。


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