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来破滅星の世界 青い星を焼き焦がすもの  作者: 七夜月 文
二章 先人の後に続くもの
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総火力 4

 戦艦級も砲台型も岩石片のため形も大きさもすべて違う。

 今、攻撃が艦隊の付近に飛んできているのは飛び分け大きな砲台型がおおい。

 無数の飛び散った彗星の欠片の中から大量の戦艦級が生まれ、砲撃型と繋がる戦艦級たちがいくつもアカツキたちにも見て取れた。


『あの数を、相手に、勝てるものなのか?』

「第三世代の性能をよく知らないからわからない。でもきっと厳しい戦いになると思う」


 空母化されたシリウスやカノープスの艦隊から次々と作業艇が飛び立っていくのが見える。

 アカツキたちの作業艇は攻撃するため彗星の方へと向かって行き艦隊とはだんだんと離れていく。

 艦隊と戦艦級は距離が近づき白い柱のような攻撃が先ほどの倍以上に増えている。

 空母型のシリウスが艦首を戦艦級の大群の方へとむけ観測衛星を放つ。

 艦隊に数隻だけいたメラクやボルックス等の第二世代たちが前にでて艦載機を放つシリウス空母の護衛につく。


「クルックス、俺らの向かう進路はわかるか?」

『とりあえずは、行きと同じく、彗星へと、核爆弾をぶつけて帰る。だから彗星へと向かえばいいのわかるが、帰り道がわからない。あとで計算しないと』


「通信でも説明はされなかったな、向こうの艦隊が今どこを飛んでいるかもわからない。まだ満タンとはいえ酸素ボンベの空気の残量にも限界はあるし脱出ポットみたいに回収を待つなんてこともできない。艦隊に合流できなかったらまずいな」

『でも、もう戻れない。行くしかない』


 運悪く砲台型の攻撃に直撃し飛び立つ直前だった作業艇が飛行甲板から弾かれ駒のように高速で回転し艦隊から離れていくのを見える。


「砲撃だけでなく、デブリにぶつかるだけでも俺らはああなる。戦艦級のデブリが降り注ぐ前に離れないともいけないな」

『結構、危険がが多いな。何であれ、急いで離れなければ、ならないな』


 第三世代が数隻艦隊を外れ戦闘機の護衛のために向かってきた。

 大型の推進器を持つ第三世代の艦艇は、すぐに撃ち放たれ直線的に飛んでいく作業艇に追いつく。

 それを見ていくつかの作業艇が守ってもらおうとそのそばに寄っていく。


『私たちも、あのそばに寄るか、アカツキ?』

「いいや、戦艦級に狙われたら真っ先に攻撃が飛んでくる。近寄らず離れずな位置にいよう」


『ダンゴたちは無事に飛び立っただろうか』

「安心するためにも出来たら合流したいな。爆弾のはいったコンテナまでどれくらいで追いつきそうか計器でわからないか?」


『一応はわかる、信号が出ているからな。位置はまだ、先だ。焦って撃った様で、飛んでいく速度が速い、この作業艇とあまり変わらない速度だ』

「戦艦級が近くにいる状態で信号か、短距離とはいえ……悪いことにならないといいが」


『それよりも、ばたばたとした混乱状態で、作業艇の、短距離通信の方が、常に回線が開いた状態で、危険だ』

「敵に察知されたらこっちにも戦艦級が来るのか……そのためのあの護衛の第三世代たちか」


『戦力を、分けてしまっては、艦隊の防御力が、下がってしまうが、大丈夫なのだろうか』

「多分だけど艦隊の護衛をあきらめた気もするな。何を犠牲にしても彗星の破壊の方が優先度が高いんだろうな」


 すでに艦隊とはだいぶ離れていて艦隊に放たれる戦艦級の砲撃、白い帯が小さな糸のように伸びているのが見える程度。

 戦艦級たちは密集し艦隊へと迫っていて黒い宇宙に浮かぶ靄のように見えた。

 長距離での戦闘の末に砲撃型は消えたようだが戦艦級が向かっている。


『アカツキ、焦っているな? どうかしたのか?』

「これからが戻る艦隊に俺の妻が乗っている。シリウスの副艦長なんだ。ここであの数の戦艦級が迫っているのなら、ほかの艦隊もあの数の戦艦級に襲われていることになる心配なんだ。戻って何ができるわけでもないんだが……」


『ともあれこれから数時間はこの作業艇に乗りっぱなしだ』

「ああ」


 距離が離れ艦隊の通信は聞こえなくなったが作業艇同士の短距離通信が飛び交い不安や不満を話し合っていて、そんな中護衛についた第三世代から全体へ通信が入る。


『こちらは第三世代アルタイル0020。艦隊からの指示で、これから再度彗星への攻撃へと向かう諸君らのもしもに備え諸君らの彗星攻撃の支援する。彗星への接近はできないため途中で離れることになるがそれまでは守って見せよう。では、戦艦級への通信察知を抑えるため我々はこれで通信を切る、彗星の破壊を頼んだ』


 護衛についた第三世代は空母型に改修されていないカノープス型一隻と中型のアルタイル型の二隻の合計三隻、砲塔は艦隊へと迫る戦艦級の雲を狙っているが砲撃は泣く様子を見ている状態。

 はじめは飛び交っていた無駄話も時間とともに数も減り、過ぎたことより再度正面に見える彗星へと意識を向ける。

 先に放たれたコンテナが見えてきてそれぞれが受け持つコンテナを回収するために飛び回った。


『数が少ないが、これで全部か? 足りるのか?』

「他の作業艇も、積み荷が少ないな。撃ち出す時間がなかったか」


『いや、まだ先にいくつか反応があるな。撃ち出す速度が、ばらばらだったようだ』

「なら撃ち出す方向がずれていてどっかに言ったものもありそうだな、全部拾えるのか」

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