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打開策は



「それなら都合が良さげかもね。一度情報整理して、まだ手が届いていない範囲を探しにいけそうなので」


 すずねは、綾先生に対して目を輝かせていた。


「うん? 私に何かあるの?」

「いえいえ。一歩間違えれば、監督不行き届きレベルな状況で、綾先生はどんな打開策を出してくるのか楽しみですね……ふふふ」


「あのさ……。アンタもさっきまで困った仕草したかと思うと、そう来たか」

「それはそれ、これはこれです。……まぁ、実際のところ芽依さんの行方不明で一番困りそうなのはわたしで間違いないですので」

「そうなのか?」

「今日の放課後に行われる補習は、わたしと芽依さんの二人参加予定でしたよね?」

「ああ……そういえばそうなっていたわね。……ということは、出来ないとなると計画調整もままならなくて、先生は若干困るくらいだわ」


「そうですよね。だから先生の期待値はやや上振れなのですよ」

「そうね、打開策はさっぱり思いつかんけど……何か手があるかもしれない!」


 ほんの少しだけ張り切っている綾先生は、合宿所に向かおうとした。俺たちも綾先生の後ろについていく。


 殆どの生徒が下校で後者外に出ていたということもあって、廊下での見晴らしはとてもよくなっていた。


 芽依、待ってろよ。

 俺は天井についている蛍光灯に気にかけて、視線を上に向けた。


 その時――。

 この場に大きな震動をもたらした。


「うああっ、何だ……!!?」


 前方から感じてくる魔力の波動。

 思わず反射的に目を閉じたが、震動はすぐに止まった。


「……いまのは」

「ふむ。これはかなりヤバヤバな気配ですね。外に出てみましょうか」

 綾先生とすずねも感知していた。突発的だが、非常に強い魔法が発生してしまったのかもしれない。


 幸いにも、ガラス窓は割れていない。

 廊下にあるものは無傷。


「害は直接ない……?」


 損害がなくてひと安心する。

 ただ、ひとつだけ言えそうなことがあった。


 これは芽依が発生させた。だとしても、どうしてそうなったのか本人に問い詰めたいところだ。 

 恐らくだが、芽依がやりたかった何かを実行した。という推測をしておこう。



 やがて、校舎の出入り口付近まで歩いてきた俺は、何故か閉まっていた外への扉を開けた。


「うあ……」


 その場で俺は、息を呑む。

 空は一面、変わり果てていた。なんとも輝かしい黄金色に染まっていたのだ。



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