九蛾大智、先輩方と挨拶を交える
第四話となります。
メリークリスマス!!
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「ちょっと、心の準備がまだ……」
小柄な体格相手なのに、まったく抵抗出来ずにドアの前まで運ばれてしまった。魔法を使っているとしか思えないが、すずねが俺を後押ししたいのは理解した。
「し、失礼します!」
気を取り直し、ドアを三回ノックして開けると、室内からの視線が俺たちのほうを向いてきた。
おそらく、初対面の者ばかりだ。
室内で整理整頓をしていたのは、いずれも二年生だったから。
「うっ――男がなんでこんなところに――!」
いきなりの大声で俺を警戒していたのは、両手にウッドテーブルを抱えている金髪の女子学生だった。
「……よくわからないけど、ごめんなさい」
「あっちいってよね!」
視線を逸らす彼女は、俺のことをまるで話し相手じゃない扱いをしていた。テーブルをどこに置くか、場所を考えている様子ではあるが、なかなか定まらないみたいだった。
「それはあの辺で――」
落ち着きのある高身長の女子学生が肩を叩いて、アドバイスをする。
「わかったわ!」
と言った金髪の女子学生は素直に聞き入れたのか、てくてくと歩いていく。アドバイス通りにテーブルを設置すると、褒めてほしいという視線を送りつけていた。
その視線に気にすることなく、こちら側をみていた高身長の黒髪女子学生は、口を開く。
「妹が無礼な反応をしてしまってすまない。というか、ここに来たということは、君たちふたりは七賢者の卵という認識で大丈夫かい?」
「はい。俺は、九蛾大智といいます。ここでお世話になります」
「――すずねです。よろしくお願いします」
俺の背中からひょっこり顔を出して、ぺこりとお辞儀をするすずねは、真面目そうな第一印象をみせた。
「拙者は峯本鷹子だ。よろしくな。そんで、さっきあっちに行ってしまわれたた金髪の妹は聖沙と言ってな、男に対してやたら変な偏見を持ってるだけだから、特に気にしないでやってくれ」
「わかりました」
「あとは、あれか……」
鷹子が視線を送る先、聖沙と仲良くお喋りする紫髪の女子学生が目に映る。
「えっと、そちらの方は……」
「咲馬莉桜と呼ぶ。そして、ここにいる三名はいずれも二年生だ。まぁ、拙者だけが魔道工業科なのだが……」
「鷹子さんは俺と同じ科目の先輩……」
「ああ、そうなるのか」
「ということは、あのお二人は魔法科ということですね」
「そうだ。……七賢者の卵として、仲良くしてやってほしい。拙者も含めて」
「それはわかってますよー」
随分と機嫌がよいすずねは、聖沙と莉桜という先輩の様子を暫し見物していた。




