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妄想クロニクル



「あっ! ――ここにいたのね!」


 すずねじゃない声が聞こえた。

 その直後、俺とすずねの合間から、小柄な女の子が飛び出していった。



「何だろう、何が起こっている……?」


 その小柄な女の子の声は、どう見ても芽依だった。でも、小柄な女の子は全身真っ黒でやや液状みたいな見た目をしていた。


「これまた黒い芽依さんが現れましたね。偽物と言うと失礼なのですが、所詮はアナザーといったところでしょうか」

「アナザー……?」

「そうです。誰かの妄想でも具現化したのでしょうね。それはそうと、もしわたしの推測が当たっていれば、間違いない事実があります。この建物はある魔法のスクロールが支配していると思われます」


「……つまりだ、この建物の何処かに魔法のスクロールがあって、佐那川(さながわ)ういを救いたいというならば、それを食い止める必要があるってことか」

「ざっくり言えばそんな感じです。スクロールは放置しても良いのですが、放置したらしたでお姉さまが駄々っ子になりそうなので手を貸しますよ」


「それならかなり助かりそうだ」

「いえいえ、お気になさらず」


 すずねは黒い姿の芽依――メイアナザーに近付いていった。


「そこで何をされているのですか?」

「迷子さがしなのでしゅ!」


「左様ですか。ならば、わたしと一緒に探しませんか?」

「その心配はいらないのでしゅ!」


「……そうですか」

「これがあるから平気なのでしゅ」


 メイアナザーはポケットから小石を取り出すと、それを液状化した黒いところに投げ入れた。


「そうすると、どうなるのでしょうね」

「えっとね……出てくるの。自分が探していたものが」


 メイアナザーはすずねと対話して、淡々と受け答えする。

 そして――。


「プニュールっ!」


 聞き覚えのある名前の鳴き声。

 地面から浮かび上がってきたのは、どす黒いスライムの物体だった。



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