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プニュール・ワールド!!

明けましておめでとうございます。

今年も何卒よろしくお願い致します。



 もちもち、モチモチ。

 あっという間に、ぷにぷにの波へと飲まれた。


「うごあぁぁ……」


 ――身動きも取れない。あがくのも駄目だ。

 そのまま俺の身体が、体育館の中へと引きずり込まれた。


 蛍光灯の光が全方位から浴びせられるような、不思議な感覚。ぐるぐる俺を巻き込みながら回転しているようにも思えてくる。

 乗り物酔いみたいなことが起こらないように祈りつつ、ピンク色のスライムが俺の身体から離れてくれる時を待つしかなかった。

 やがて、ピンク色のスライムが満足する素振りをみせると、ぷにぷにする部分が地面に溶け出した。


「あははっ――大智くんがプニュールに巻き込まれた」


 幼い頃から聞いたことのある笑いの声。

 俺の身体がやっと解放されたが、これは芽依の仕業か。そういえば、芽依が一番得意とする魔法は召喚魔法だったような気がする。


「……で、これって魔法演説なのか?」


「そうだよ。先輩達がみせてって言うから、つい……」


 赤い魔女の帽子に触れて目線を隠そうとする芽依は、髪がツインテールになっていた。芽依が魔法を本気で使うとき、いつも髪を束ねているのは昔から変わらずだ。


「怒ってたら、ごめんなさい」


「別に……芽依が謝る必要はまったくないけど。気になるのはどっちかというと、先輩達からの声というか……」


 俺は芽依から視線を逸らした。

 互いに見つめ合ってると、ちょっぴり恥ずかしい。


「実際、大したものだと思う。まぁ、尼野家一族や綾先生には到底及ばないと思うけど」


 素直な意見を述べた莉桜は、尻もちをついて視線が泳いでいる。しかも、俺との距離が誰よりも近い。もしかすると俺がみていなかっただけで、俺が襲われている様子を観察しようとしてついでに巻き込まれたとかあり得そう。


「莉桜先輩は、自分から召喚魔法の巻き添えを喰らってどんな気分ですか?」

 すずねはどこからともなくマイクを取り出して、莉桜に向けていた。


「うん、大満足。ただ、もうひと味足りないかな?」

「ありがとうございます。ふふふっ、良い記事が書けそうです」


 ……これは一体、なんのやり取りだろう。

 携帯端末を夢中になって弄っていることと、何かしら関与していたりするのか?


「ところで、芽依ってそんなに凄い……?」

「うんうん。入学初日で、召喚魔法をこれだけ制御できる子なんて今まで数える程しかみたことないし、センスはあると思うわよ」


「あ、ありがとうございましゅ……」

 少し顔を赤らめる芽依は、綾先生に向かってお辞儀をした。


 いやいや、先輩ひとり巻き込んでおいて。



「それはさておき、先生から何か貰ったのですか?」


 ――ぐいっと。俺の制服を引っ張ってきたのは、すずねだった。



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