目覚めた先にあったものは?
僕は目を覚ました。たしか昨日の夜にトラックに轢かれたはずだ。でもどこも痛くない。そして、僕の頭を何かが覆っていた。何だかヘルメットかヘッドギアのようなものだ。僕はそれを外した。思ったより簡単に外せた。
僕は周りを見回した。とても広い部屋であった。照明は柔らかく、壁は暖かみのある壁紙が使われていた。そして壁にはモニターがはめ込まれていた。
そして、僕は自分の手を見た。何だか皺が少ない。そして、体に肉は付いておらず腹筋には少し筋肉がついていた。そして、僕が寝ているベッドはおおよそベッドとは思えない形状であった。自由に伸縮し、このベッドにいるだけですべての生活が完結するみたいだった。
僕は壁に取り付けられた鏡を見た。僕は驚いた。おおよそ僕の見た目をしていなかったのだ。見た目の年齢は十代後半くらいで痩せている。顔もおおよそ昨日までの僕だとは思えなかった。
僕は困った、これはどうしたものかと思ったら、モニターが起動した。モニターには人間では無いが、見るだけで穏やかな気持ちに思える生物が映し出された。その生物がすぐ僕に質問をした。
「あなたは今、とても落ち着きたい気分ですね?」
こう質問した。僕はたしかにそうだと思い、「そうです。」と答えた。
「分かりました。では、あなたの要望をあなたの潜在感情から把握します。」
モニターの生物がこう答えると、3秒ぐらいで大きなモニターがー壁から出てきた。そこには僕が見たことの無い映画が流れた。確かに僕は映画が好きだったため、とりあえず鑑賞してみた。
約2時間程度の映画だった。とても素晴らしく、癒やされた。そして感動さえした。僕は空腹を感じた。そうするとモニターの生物が答える。
「おなかが空きましたか?では食事にしましょう。あなたの健康状態、感情からあなたの満足する食事を提供します。」
そういうとすぐに壁から僕にとって満足する食事が出された。確かになんとなく僕が食べたいと思っていた食事がそのまま出された。食べてみると大変美味しくて、僕をとても満足させる食事であった。
僕は食事を終えて風呂に入りたくなった。またモニターが答える。
「血圧も安定しているため、入浴をしましょう。」
そう言うと、僕が座っている椅子が動き出し、浴室へと僕を運んだ。僕は何をするでも無く、服を脱がされ、体を洗われた。そして、広い浴槽にちょうど良い温度のお湯に浸かった。とても気持ちよかった。僕が出たいと思うと、モニターから「もう上がりましょう」と言われると、僕は自動的に風呂から上がり、体を拭いてもらい、すぐにパジャマに着替えさせてくれた。何だか今は動きたくないと思っていたから、大変助かった。
僕が寝たいと思ったら、モニターも把握して僕を暖かいベッドへ運んでくれた。思えば、今日の出来事は何だか驚くことばかりだか、とりあえず今日はもう寝ようとベッドに入ると思えた。布団はとても気持ちよく、今日はよく眠れそうであった。