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魔法使いの相談。




「どう付き合っていけばいいか分からない?」

「……うむ」


ヴァンさんから相談を受けてしまった。

どうも先日のゴブリン戦の後で勇者業に加入することになったみたいだ。勇者さんとシスターさんが一緒に住む家にヴァンさんもお世話になっているらしい。

しかし、これから勇者さん達と付き合っていく上で悩みを抱えているようだ。


「どうやっても何もこれから行動を共にしていけば、自然とヴァンさんの立ち位置というものが見えてくるんじゃないですか?」

「……じゃがな、眠る以前は基本的に家に引きこもっておったし、なかなか若いものと話す機会もなくてのぉ」

「でも、俺とは普通に話せていますよね?」

「店主殿には不思議と親近感を感じるんじゃ」


俺は引きこもってもいないし、まだまだ若いぞ。

いつだったか勇者さんにも年寄りくさいと言われたな。

……そんなに老けて見えるのか?


「別に俺と話しているように勇者さん達とも話せばいいんじゃないですか」

「じゃが、もっと若者が好むような話を織り交ぜた方があの子らも話しやすいのではないか?」

「……別に俺も勇者さんと話すとき、そんな話ばかりしているわけじゃないですよ」

「では、どのようなことを話しているんじゃ?

「そうですねぇ、シスターが全く自由時間をくれず机に向かって勉強ばかりで頭がおかしくなりそうだとか、シスターがいつも朝早くに起こしに来るから二度寝ができないだとか、休みの日にシスターとどこかに行こうと思うんだけど何処がいいかなとかですね……」


シスターさんの話しかしてないな。

勇者さん、どれだけシスターさんのことが好きなんだか。


「……シスターのことばかりじゃな」

「勇者さんがウチの店に逃げ込んでくるときは、大抵シスターさん絡みのときですからね」

「ふむ。勇者にはシスターの話を持ちかければ良いということか」

「まぁ別にそれに限らなくてもいいとは思いますけど」


シスターさんの話なら勝手に向こうから話してくれることだろう。案外、近くに愚痴やら何やら聞いてくれる相手が出来て喜ぶかもしれないな。


「では、シスターにはどうじゃ?」

「シスターさんには、……勇者さんの話でもしておけばいいんじゃないですかね」


それが話題としては一番盛り上がることだろう。

シスターさんと話すときも勇者さんの話題が多い気がする。あずさちゃんや俺にはなかなか言えない悩みだとしても、ヴァンさんになら話せるかもしれないし。


「なるほどのぉ。互いに互いの話を持ちかければ話題には困らず、さらに勇者達の精神面のケアも出来るかもしれんと、そういうことじゃな」

「まぁ、そうですね。勇者さんとシスターさんがお互いに素直に言えないことでも、ヴァンさんを間に挟めば話せるかもしれないですから」


そうすればあの二人の関係も多少は前進するかもしれない。

……別に面白がってはいないよ?

あくまでヴァンさんと勇者さん達のためだからね。


「助かったぞ、店主殿。あの子らとの付き合いに光明が差したかもしれん。早速帰ったら実践してみるとしようかのぉ」


光明など差してしまったら、ヴァンパイアとしてはまずいんじゃないか?

それにしても、このヴァンパイアさん。可愛い孫ができたおじいちゃんが、孫にかまいたくて色々と学んでいるようにしか見えないぞ。

応援したくなるじゃないか。


「あと勇者さんもシスターさんも甘いものとお菓子が好きなんで、持っていってあげると喜ぶかもしれないですね」

「……商売上手じゃな。それぞれ適当に売っておくれ」

「まいどありがとうございます」


純粋にヴァンさんが二人と上手くいくようにと願ってのことなんだけどなぁ。


本当だよ?




「……俺ってそんな老けてるかな」

「急にどうしたんですか、先輩?」



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