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 「その子どうしたの、ジーク」

 「家族とはぐれたようです」

 「ふぅん?」

 「……」

 「放っておく訳にもいきませんから、街の方まで連れて行こうかと」

 むぅ。

 男の子は一言も話さない。

 ……どころか、視線も合わせようとしない。

 ジークのズボンをぎゅっと握ったままだ。

 「名前なんていうの?」

 「……」

 ぅあ。

 こういうのは苦手だ。

 「カート」

 「落ち着いたら話してくださるのでは?……どの子に一緒に乗ってもらいま

 しょう?」

 「あ」

 そういう問題があったかぁ。

 うーん。

 …………うーん。

 「明日、考えよう。今日はもう寝る」

 「「「畏まりまして」」」

 「……」

 男の子はジークから離れなかったので、一緒の寝袋です。



 翌朝。

 まだ一言も話さない男の子に騎竜に会わせてみたら。

 「赤い花エリュトロン・フィオーレ」と相性が良かったらしい。

 どれも駄目なんてことにならなくてほっと一息吐いた。


 「ヴァル」

 -なんだ、あるじよ-

 「昨日の闇化獣、元はなんだったか分る?」

 -……熊、だろう。はっきりとは分らぬ。年月が経つほど闇に呑まれ、

 姿が消える-

 「……この近くに闇化獣がいるって言う噂は聞かないから気になってね」

 -移動してきたものかも知れぬ。あまり気にするな-

 「分った」

 スリスリスリ……。

 ヴァルの頭をなでる。

 トカゲは嫌いなんだけど、ヴァルは可愛いなぁ。

 -我はトカゲではない……-

 あれ?

 思っただけで判るものなのか?

 -顔に出ているゾ-

 スリスリスリスリ……。

 誤魔化す為、思う存分に撫でくり倒した頃。

 朝ごはんが出来たとリーナが教えてくれました。

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