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 「だから。もとよりあの鉱山は我が国のものだといっておろう」


 ……とたぬき。

 ……いぇ、中肉中背、頭のラインがちょぉおっとやばくなり掛けの特使が言えば。


 「建国時より我が国の領土です。言い掛かりは止めていただきたい!」


 ……ときつね。

 ……いぇ、長身細身、目が糸のように細いというか眼は開いてますか?という感じ

の特使が応戦する。


 喧々諤々けんけんがくがく


 「あの魔鉱石鉱山には○○○金貨投資して―――――……」

 「あの鉱山から算出される△△△はすでに―――――……」


 うん。

 話し合いに入ってからすでに二刻。

 ずっと平行線です。

 お互いの利権が絡み合ってるから仕方ないけど。

 おんなじ話の繰り返し。

 正直、飽きました。

 シリルおじさんは欠伸をして宰相リュシアスにドつかれています。


 「はっ。話になりませんな」

 「それは此方の台詞だ!第一ですな……―――――……」


 「……あのですね?ちょっといいですか?」


 ぎろ。


 2人から同時に睨まれました。


 「ガーラクは魔鉱石が欲しいんですよね?」

 ガーラク特使たぬきに確認する。

 資源に乏しいらしいし?

 流通というより自国のエネルギー資源にしたいらしい。


 「で、アルメィダは魔鉱石を売りたいんですよね?」

 アルメィダ特使きつねにも確認する。

 こっちは目ぼしい流通材料目的らしい。


 両特使が頷いたのを確認して提案する。


 「まず。シャスタスルーシュうち皇国に採掘権をもらいます」


 それは、とか。

 ありえない、とか。

 詐欺だとか言う両特使の声はおいておいて。


 「次に。アルメィダに、鉱山から出た鉱石の通商権を認めます」


 アルメィダ特使が勝ち誇った顔です。

 ガーラク特使が蒼褪めています。

 あんまりだ。とぶつぶつもれていますよ。


 「最後にガーラクは優先的に取引できるようにアルメィダはすること」


 アルメィダ特使が微妙な表情です。

 ガーラク特使はちょっと安心した様子。


 「あの鉱山は特別区として三国統治にする。……これでどうでしょう?」


 もう疲れたからさっさと帰りたい。

 ……という思いが伝わったのか、概ね提案が通りました。

 細々とした取り決めは各国特使及び宰相に任せてお終いです。

 ………………疲れた。


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