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 目の前にあるお茶を一口。

 うん。

 美味しい。

 次にふんわりとしたケーキを食べようと口を開けたら……。

 ケーキが。

 お皿ごと宙に浮かんで。

 ……………………盗られました。

 「そんなにゆっくりしていていいのか?今日だろうが、調停式は」

 レ・ナ・―・ドぉッ~~!

 「いいんだ。僕じゃなくてシリルおじさんがするんだし。返せ」

 私のシフォンケーキ!

 作ってもらうの大変だったんだぞ、それ!

 「ん。美味しいな。クリームも甘すぎないし」

 食べるなあぁぁぁ!!

 それは前祝で強請り倒したケーキなんだぞ。

 目の前でひょいパク、ひょいパクっと口の中に消えていく。

 20cm近い身長差が恨めしい。

 「駄目だって。そんなに暴れると汚れつく」

 「お前が返せば暴れたりしてない。返せってば」

 飛ぶけど奴はリーチを生かして届かない場所まで上げてしまった。

 もう少しというところで届かない絶妙な場所だ。

 「うん。うまかった」

 皿が帰ってくる。

 美味かった。

 ……ウマカッタ……だと?

 あああああ。

 空っぽになってるし!


 結局お茶だけ飲む羽目になった。

 ……お茶も美味しいんだけどね。


 「だぁあああ。んなことしている場合じゃなかった。ほら、行くぞ」

 はぁ?

 レナードがぐいぐい引っ張るので思わず立ち上がる。

 「皇太子ハロルド連れて来いっていわれてるんだよ」

 急ぐぞ。

 そういって走り出したレナードに引きずられながら、後で覚えてろォォ……

と思ったのは当然だと思って欲しい。

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