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 帰り道。

 夕方でも結構人はいるらしく。

 人ごみの中を歩く。

 ……歩く。

 ………………歩く。

 時折美味しそうな匂いがするけど、立ち止まってそっちを見ようとすると、

右後方上部から「余所見しないで帰りますよ」と声が降って来るので。

 …………歩く……。

 あ。

 いきなり足を止めた私にまたかという感じで口を開くジーク。

 正確には、開きかけた。

 開きかけて、止めた。

 走り始めた私の横を危険がないようにガードしながら後を付いて来る。


 ずざしゃぁああああ。


 目標地点へ走りこんで、回し蹴りをしようとしたら。

 ジークが私を引っ掴み、カートに向かって放り投げたのだ。

 えぇ。

 反射神経で倒れるのは死守しましたよ。ふふふふふ……。


 「なんだぁ?」

 「にーちゃんが変わりに金を払ってくれるのかよ?」

 「ぁあ?怪我したくなきゃさっさとどくんだな」


 ……etc……etc……。

 しばらく放っておいたけど。

 完璧に三流悪党チンピラの台詞ですよ。

 ジークも呆れているし。

 怪我してるお姉さんをカートが確保したのを確認して。

 ああ。

 面倒だから、さっさと終わらせよう。


 小型爆弾壱号を取り出す。

 最小出力にしてッと。

 ころころころ。

 ころころころころころころ。


 「おいおい、子供つれて遊んでんじゃねーぜ」

 「ぼくぅ、さっさとママのとこ……ひぅ……」

 バシュッっと言う音とともに捕縛用の網が3人を纏めて捕まえ、地面に叩き付ける。

 うん。

 狙い道理。


 「……ジーク。それ・・さっさと片付けて警備隊詰め所に放り込んで。

 カートとこのお姉さんと先に帰っとくから」

 「では、竜車で御帰り下さい。ファレル様、お願いします」


竜車:馬より一回り体の大きい竜が引く馬車です。

   通常の馬車よりスピードが速く、且つ揺れも殆どないため人気がある

   一回の使用金額は馬車の5倍が相場となる。

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