表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【前編】オランダ洞窟の怪奇(異世界への扉) ~徐福が大和朝廷へ紡いだ「始皇帝の二千年帝国」~  作者: 如月妙美


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

8/16

第八章 神隠しのような集団失踪

 田中青年の事故を受け、軍上層部はどのように対処するか協議を行った。島の村長や長老たちは即座の調査中止を強く要求したが、軍部には基地建設計画を早期に完成させたい思惑があり、より大規模な調査の実施を決定した。

「一人の事故で計画を変更するわけにはいかない。より慎重に、しかし確実に調査を進める」

 軍の指揮官の命令により、追加の人員と資材が本土から送られてきた。工兵隊を含む十五名の大規模な調査隊が編成され、安全装備を充実させて再び洞窟へと向かった。

 調査隊には経験豊富な洞窟探検家も含まれており、ロープや滑車などの本格的な装備を持参していた。前回の事故を教訓に、落盤の危険性がある箇所を避けながら、より安全なルートを開拓する予定だった。

 しかし、この十五名の調査隊は、出発から丸一日が経っても戻らなかった。入り口付近で待機していた兵士や島の協力者が心配になり、捜索に向かった。すると、洞窟の奥の空洞で、散乱する装備品や懐中電灯、食料品が発見された。まるで一瞬のうちに人だけが消え去ったかのような状況だった。

「これは一体どういうことだ…」

 捜索隊のリーダーは絶句した。十五名もの屈強な軍人が、装備を残してこつ然と姿を消すなど、常識では考えられない事態だった。

 重い沈黙が流れる中、捜索隊はさらに奥を探索したが、人影はもちろん、足音一つ聞こえない。規模の大きな調査隊が、まるで神隠しにあったかのように消失してしまったのである。

 装備品を詳しく調べると、すべてが整然と置かれていることが分かった。慌てて逃げ出したような形跡はなく、まるで意図的に装備を置いて、どこか別の場所へ向かったかのようだった。しかし、そんなことがあり得るのだろうか。

 島の長老たちは口々に言った。

「やはり、あの洞窟には近づくべきではなかった。古来より封じられていたものを、軽々しく開こうとしたからこうなったのだ」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ