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第五十二話 ローランド王子は目を覚ました

「はっ!」


 カルバドス王国第一王子ローランドは、薄暗いテントの中で目を覚ました。


「僕は…いったい…」


 テントの中央では、見知らぬ数人の女たちがランプの灯りのもとに集まり、座って何かを話し合っているようだ。その中に、特に目を引く美しい少女の顔があった。


(あの娘は、誰だ…? よく知っているような、懐かしいような気がするが、しかし、わからない…)


 少女と目が合うと、なぜか彼女は暗い表情をして目を逸らした。ふっと気づくと、隣に側近のユーリがいた。眠っているようだ。


「ユーリ、おい、ユーリ!」


 ローランドは彼の肩を掴んで揺すった。ユーリは目を覚ましたが、表情に締まりがない。


「ぴよ、ぴよ、ぴよ」

(ダメだ、言語能力を失っている)


 ユーリの正気を戻すことを諦めたローランドは、立ち上がって声を張り上げた。


「僕は、カルバドス王国の第一王子ローランド! きみたちは何者だ? ここで、何をしている? 我が問いに答えよ!」

「やっと目が覚めたみてえだなあ」


 褐色の肌をした露出度の高いダークエルフの女が、振り向いた。


「お前、この娘が誰だかわかるか」

(王族に向かってお前呼ばわりとは…)


 ローランドは一瞬苛立ちをおぼえたが、


「いや、わからない」


と首を横に振った。茶色の髪に茶色の瞳をした美しい少女は、少しホッとしたようにも見えた。


「良かったな、フレイラ! 成功だ」


 ダークエルフの女は快活に笑った。すると美少女が話しかけてきた。


「ローランド王子、事情も説明せず申し訳ありませんでした。彼女はミレイ、あなたを救出した女戦士です。ご無礼をお許しください」


 どうやら彼女は礼儀を少しは知っているようだ、とローランドは溜飲を下げた。

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