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“僕と秘密の事をしないと?” 私は中年のおじさんにそう言われる!

作者: 七瀬






“僕と秘密の事をしないと?” 私は中年のおじさんにそう言われる!



私がバイトをしているラーメン屋さんで、お客で来ていたおじさんに

私はそう言われた!

勿論! 店長に、その話もしたし! バイト仲間にもその話をしたわ。



『何? そのおじさん?』

『“僕と秘密の事をしない?” ヤラシイ事しか浮かばんわ!』

『でもさ、たぶん! ソレ目当てだよね!』

『よく最近くる! あのおじさんでしょ?』

『そうそう!』

『見た目は、そんな風に見えないのにね!』

『“ただのエロじじいだよ。”』

『でも? どうするの?』

『・・・ううん、』

『あんまり、関わらない方がいいよ。』

『確かに! あのおじさんが来たら? オレが接客に行くわ!』

『・・・安奈はどう思ってんだよ!』

『私は、』

『仕方ない! 俺がなんとかするわ!』

『“店長が!?”』

『あぁ、俺に言い考えがあるんだ!』

『なになに?』

『次、あのおじさんが来たら? 俺に必ず知らせろよ!』

『はい。』





 *





・・・次にあのおじさんが来たのは? ここから2日後だった。

勿論! 店長が言った通り、あのおじさんが来たら? 直ぐに店長に報告して

店長が取った行動は?



『“俺達、付き合ってるから! お客さんかもしれないけど、、、?

俺の彼女に、変な事! ふきかけんのやめてくれませんかね!”』

『えぇ!?』

『すっとぼけないでくださいよ、“彼女に僕と秘密の事をしない? って

コソコソ言ったらしいじゃないですか!』

『・・・あぁ、それは、』

『もうあんな風に言うの、やめてください!』

『“すみませんでした、誤解を招く事を言ってしまして......。”』

『はぁ!? 誤解? 俺の彼女を口説いただけでしょ!』

『・・・・・・』

『ウチの店では、“そういうのは禁止だから! 次、同じ事したら?

出入禁にしますよ!”』

『・・・わ、わかりました。ごめんね。』

『・・・・・・』






その後、このおじさんから話しかけられる事はなくなった。

ただ普通にこのおじさんは、こんな事があってもラーメンを食べに来るし、

なんなら? “何にもなかったみたいに普通にお客として今もきてくれている!は”



・・・ただ気になっているのは?

“僕と秘密の事をしない?” というあの言葉の意味は本当は何だったのだろう?

もっと別の意味があったのか?

それとも、言った意味はそのままだったのか?

今になっては、よく分からない!

まあ、救いなのは? あのおじさんが美味しそうにラーメンを食べる姿を

今も見れている事だ!

私は別にこのおじさんが嫌いな訳じゃない!

あんな風に言われる前は、どちらかと言えば“私の好き側”に居たし。

今もそうだ! もう何も言われないから言える事だけど。

少しはどこかで私は、“期待していた部分があったのか”と。

この紳士的なおじさんに、私は魅力を感じている。



今なら? “僕と秘密の事をしない?” とまた同じ事を言われたら?

今度は素直に、このおじさんの言う通りにしようと思うわ。


最後まで読んでいただいてありがとうございます。

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