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無双の掃除人  作者: 生の食パン
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2話 豚さん

ボードに手をかざし恐る恐る画面の職業欄を見た。

するとそこには、見たことも聞いたこともない職業欄が記載されていた。

掃除人(クリーナー)》と。


いや、確かに掃除は好きだ。百均のお掃除グッズコーナーを物色するのが趣味な自分にとってこれは天職だろう。

だが、違うんだ。ダンジョンでこの職業になりたいわけじゃないんだ。


お前に冒険者は向いてないから、ダンジョンの掃除でもしてろってことか?

それともモップでも使ってモンスター殺せってことか?

どっちにしてもチクショウだ。


「俺、謎すぎる職業になっちまっt――」


仲間に報告しようと振り向いたら、一人の男以外この部屋にいた人間はみんな気絶していた。

その男は、黒いスーツをきっちり着こなし、革素材の手袋をしたまるで映画に出てくるスパイのようだった。


「君と話をするためにこの場の人間には気絶してもらった。大人しくついてきてもらいたい」


「嫌だと言ったらどうしますか?」


「君にその意思を尊重させるほどの力はないだろう」


「ですね。従います」


「よろしい。では、右手を出してくれ」


黒スーツが俺の手を掴んだ瞬間、視界が真っ黒になった。


「ご苦労黒スーツ君」


目を開くとそこは、モニタールームのような空間だった。

この人仲間からも黒スーツって呼ばれてんのかよ。

そう思いつつ辺りを見渡したが、俺と黒スーツ以外の人間はいない。


真ん中あたりの机の上に子豚が座っているくらいだ。

……ん?子豚?

もしかしてこいつがしゃべったのか?


「はじめまして野上健くん。そしてようこそダンジョン・コアへ」


キェェェェェェアァァァァァァシャァベッタァァァァァァァ!!

少し落ち着こう。

深呼吸だ深呼吸。


「あなたは一帯何者ですか?それとダンジョン・コアとは何なんでしょうか?」


「僕は始まりのモンスターであり、全てのダンジョンの管理者さ。気軽に豚さんと呼んでくれ」


流石に情報量が多すぎますわ。

俺がこんな大物に呼び出されたのは、やはり職業が関係してるのだろうか。
















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