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2 ぼく時間

ありがとうございます



 ぼくのベットはお花でできている。

 なぜかというと、ぼくがお花の精霊だからだ。


 お花の中心はまあるくて、ぼくの身長よりちょっとおおきいくらい。

 色はみずいろ。

 トリさんよりもずっとうすい色だけど。

 すっごくもふもふで、いちど触るとなかなか手をはなすのが難しくなるくらい。

 ぼくのもふもふベスト3に入るくらいすばらしいものだ。

 

 そのまわりを、中心よりも少しみじかいくらいの花びらがグルリと取りまいている。

 色は白に近いももいろ。

 

 この花びらはぼくが寝るときに閉じてドームのようになる。

 時計周りに、ゆっくり優雅に閉じていくんだ。

 開くときは反対まわりに、ふわりんと。

 

 そしてなによりすごいのが、雨がふっても、風がふいても形をかえることなく、そのすがたを保つところ。

 ふだんはどこかに行っていて、ぼくが眠いなぁと考えたりすると目の前にあらわれる。

 だから、ぼくはどこでも好きなところで好きな時にねむることができるんだ。

 お花のベット大好き。


 なのに…………………。


 まえにトリさんが寝てるぼくのところにやって来たとき、ぼくが起きないものだから、お花のベットの花びらをぶちぶちぶちっと、クチバシで、むしっちゃったんだよ!


 あっ、

 花びらが半分だけになっちゃった。

 お花のベット、雨にも、風にも強いんだよ!

 トリさん、どんだけ強いの……。


 そりゃね、起こされてもずっと寝こけてたぼくがよくないよ。

 それに、お花のベットのドームの開閉がおそいのはたしかにそうだけど、お花だから仕方ないんだよ。

 とっても便利だし、もふもふだけど生なんだよ。

 生きてるんだよ。


 その日、ぼくはお花ベットの上で花びらが復活するのををじっと見てた。

 暗くなって寝るときには元に戻った。

 良かった、ほんとに良かったよ。


 後日、トリさんに「もっと早く起きたら、私がそんな事をしなくてよかったのに」とか「早く開閉したら、私がイラつく事にもならないんだ」とか言われたけど、お花のベットやぼくはお花だし。

 

 毎回いうけどお花だから仕方ないんだよ。

 お花たちは、自分時間で動いてるんだ。

 そう、ぼくはぼく時間で……。


 ま、待ってトリさん、待って。

 い、いま、今起きるから。


 トリさんが、今横でスタンバイシテルヨ。

 え、10数えるうちに起きないといけないの?

 わわわわ。

 急いで動くのむずかしいんだよ。

 このみじかい手足でどう機敏にうごけと…。


 気合い?気合いて…。


 ぼくはぼく時間だから、トリさんはトリさん時間なんだよね。

 ぼく時間で時にはトリさんに怒られたりするけど、トリさんは ぼくがこんな風に一生懸命に頑張っていたら、待っててくれる。


 トリさんありがとう。

 ぼくもトリさん時間に合わせられるように、努力するよ。



 ……努力するから、もう少し待ってーーー。


 ああっ、お花があ~

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